2016年の6月に訪ねたイラン、コーカサス、スタン系の旅を綴っています。

 

 

 

 

カスピ海の西側に面したコーカサス地方の国アゼルバイジャンに早朝、入国しました。なんで日本人だけVISAフリーだったんだ?どんな外交関係が?と解せないまま空港施設の外へ。

 


販売機で空港バスの往復チケットを購入。クレジットカードが使えるよ〜(感動)。 
 
 
早朝の到着だったため、首都バクー中心部へ出る空港バスの始発まで2時間近くありました。やることないので空港内をプラプラしていると、、、




雰囲気は完全に先進国のそれ。




現代に戻ってきたよ〜(感動)
 
 
 
 
マックがあるよ〜(感動) 


 
 
あって当たり前のもの、使えて当たり前と思っているものがことごとくない国は、やはり心理的に疲れますよね。先進国の生活に慣れた者からすると、やはりどうしても利便性に欠ける感は否めないです。
 
 
 
 
旅先で一番疲れるのが、クレジットカードを使えないこと。
 
 
 
 
今の時代、ITインフラの進んだ国は現金一切不要で旅を完結できますので、現金を両替したり、クレカで現地通貨を引き落とす必要ないIT先進国の旅はホント楽です。
 
 
 
 
私自身も普段からキャッシュを持たず(財布も持ってない)常にカードケースとスマホのみ。それらはポケットに入るので、近場に出かけるときは日本でも手ぶらです。
 
 
 
 
でも、ITインフラの遅れている国は、到着時の空港ATMで現地通貨をゲットするところから旅が始まりますよね。そして、始めて行く国は物価が読めないので、引き出し金額が多すぎたり、はたまた足りなかったり。
 
 
 
 
パキスタンのイスラマバードの記事でもありましたように、現金が足りなくなってATMを梯子したうえ、沢山おろそうとしたら入力オーバーでクレカがマシンに飲まれるみたいな、そんな面倒な事態も起こります。
 
 
 
 
さらに、国際クレジットカードが全く使えない国では、到着国の空港ATMで通貨引き落としもできないため、窓口での両替のために$€キャッシュを予め多く持って行く必要があり、それも日本で用意していかなくてはならない。
 
 
 
 
そもそも、クレカが全く使えないような国は自国通貨が弱くインフレ率が高めなので、大量の紙幣を持ち歩くことになります。
 
 
 
 
すると、キャッシュがポケットに入らない。笑
 
 
 
 
更に「現金は今いくらあるのか」「両替できるところはどこか」「足りなくなると面倒だから、ここでの買い物はやめておこう」とか、いちいち気にしなくてはならないので、個人的にはかなりストレスです。
 
 
 
 
クレカが使える国というのは、まず時間が節約できます。余計な気を回す必要がないので、旅の心配も減り安堵感があるのですよね。
 



と、愚痴ったところで空港バスの出る時間になりました。アゼルバイジャンの首都バクーの中心部まで向かいます。バスが大きくて綺麗(感動)
 
 
アゼルバイジャンは産油国です。オイルで潤い、コーカサス3ヶ国の中で最も発展していますよ。
 
 
また、国民の90%以上がイスラム教徒、そしてイランに隣接しているからか、その大半がアリーのシーアです。




しかし、アゼル人にとって宗教は飽くまでも名目に過ぎず、それよりも大事なのは伝統的な文化や民族性。そちらを重んじています。
 

実際、政治と宗教は別物として明確に分けており、国民の宗教も自由です。旧ソだった時代もあるからなのでしょうか。お隣イランとは全く違い、イスラム法に捉われていませんので、世界のイスラムの中で最も世俗的といわれていますよ。
 
 
さて、バクー駅に到着しました。
 
 
バクーの町並みはパリや、
 
 
マルタ、
 
 
ブリュッセルなど、ヨーロッパを思わせる建物が並びます。
 
 
上述のようにムスリムが多勢の国ですが、首都バクーに限ってはその印象をほぼ受けません。
 
 
それは、街の建築物の様式もさながら、地元女性はほとんどが洋服を着ており、ヒジャブやチャドルを着けている人はごくわずか。また、存在感のある大きなモスクが見当たらないところもあるかも知れません。

 
また、イスラム教の国にいれば毎日どこかで必ず聞くアザーンも流れなかったように思います。正午のZuhurや午後のAsarには外を歩いていましたけど、聞いた覚えがないのですよね。

 
私の訪問時のバクーは建設ラッシュでした。既に建っている高層ビルも斬新なデザインの現代的な建物が多く、近未来を予感させる都市です。
 
 
そして近未来都市にふさわしく、この年、首都バクーで初めてF1が開催されることになりましたよ。モナコと同じく市街地コースです。
 
 
しかも開催は明日から!私は若い時分、毎年鈴鹿へF1観戦に行っていた時期がありました。ミハエル・シューマッハや、ハッキネンが活躍してた頃なので、だいぶ前ですね。
 
 
アゼルバイジャンGPを渡航前に知っていたら、チケットを購入し、泊まりのスケジュールにしたのでしょうが、F1から離れて久しく、情報を得ていなかったので、機内で隣りに座ったイラン人に聞くまで全く知りませんでした。



なので、残念ながら今回のバクーはトランジット観光。今日の夕方にはここを去ります。
 
 
F1マシンの音は鳴り響きますので、チケットが取れず座席観戦できなくても、あの爆音を聴くだけで感動したのになぁ。。。ガッツリ調べればよかった。後悔。泣
 
 
まあ、しょうがない。また来るさ。
 
 
旧市街へ行ってみます。
 
 
ふるーい昔の建物と、現代のビルが共存する新旧融合の街です。
 
 
以前も書いたのですけれども、これまで183ヶ国、400都市ほど訪ねた中で、私の住んでみたい都市はごく僅か。。。
 
 
そのtop3は、
 
 
①スペインのアリカンテ
 
 
②スロベニアのピラン
 
 
そして③はここ、アゼルバイジャンのバクーなのですよ。バクーはこの旅で惚れました。
 
 
この3都市の共通点は、
①適度に都会
②人口少なめ
③飲食に関する戒律がない
④食べ物とワイン&ビールがズバ抜けて美味しい
⑤カフェとネットが充実


そしてこれ一番大事なのですけど、
 
 
⑥地中海性気候。夏も日陰は涼しく、冬も極端に寒すぎない。





そして最重要、
⑦一年中、絶え間なく乾いた海風が吹いている。
 
 
それに加えてアゼルバイジャンは物価が安い!


まあ、他にも細かいところは色々あり、民主主義で比較的英語が通じやすいとか、人々が穏やかですとか、全体的な雰囲気でこの3都市は住んでみたいと思っていますよ。
 

さて、旧市街をカスピ海側へ降りると、レストラン発見!既にオープンしていそうな雰囲気。
 
 
ワ、ワインが。驚
まさかこれ、飾ってるだけじゃないよね?メニューにあるんだよね?

 
ちょっとランチには早いですが、店に入ってみることに。ここにもアゼルバイジャンワイン。

 
席に通してもらう前に念のため聞いてみると、「もちろん飲めますよ」そして、、、
 
 
うおー!!赤ワインだよ~!何年ぶりだよ~?(数日ぶり)(しかしエライ長く感じた)
私、若干、前のめり。笑
 
 
ワインだ!ワインだ!本物だ!涙 イランではビール騙されたからな。笑
 
 
ワインの発祥地はここ、コーカサス地方といわれていますよ。7,000年ほど前に作られたワインが発見されたことに由来しています。コーカサスは地形的にも気候的にもブドウの育ちやすい環境で、ワインの種類も豊富。しかも安い!
 
 
カスピ海でとれた魚をオーダーしました。見た目より肉厚で、味付けも上品。最高だよバクー!
 
 
私は一体これまで、どんだけ抑圧されていたんだ?なんだこの開放感は。笑
 
 
 
 
飲み続けていたかったですが、まだ昼前。ワインはグラス一杯で我慢し、カスピ海を目指します。明日、ここをF1カーが走るんだなー。
 
 
観客がいないのに盛り上がっているように見える。笑
 
 
大きなスクリーンの裏側。
 
 
この建物、フォーシーズンズホテルです。明日、真下のこの道路をF1マシンが走り抜けます。部屋代、今日辺りからメチャクチャ高いんだろうな。。
 
 
トイレを借りに入ってみた。豪華ですねー。
 
 
いつか、アゼルバイジャンGP目掛けて再訪し、このホテルの部屋から観戦しよう!と誓いました。
 

 

カスピ海に出ました。カスピ海は日本の国土と同じくらい大きいのですよ。大海に繋がっていないため、ここが海なのか湖なのかで長年にわたり論争が繰り広げられてきたのですが、2018年に海と定義づけられ決着しました。
 

 
ここが海か湖かで領海が変わってきますので、面している国は国益に関わる重要な問題でした。
 
 
 
 
さて、今日もだいぶ歩きました。後ろ髪惹かれながらバクーを後にし、バスで空港へ戻ります。アゼルバイジャンでは、一銭もキャッシュを持たずに観光できました。
 
 
さて、次の国へ出発だ!


  
のちに訪ねる国で、ここアゼルバイジャンへ入国したことがトラブルになります。
 



 
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