2019年11月に訪ねたサウジアラビアの旅を綴ります。
私はこの旅までに171ヵ国を訪ねていました。しかし、世界は広いですね。
色々な国や地域で様々な経験をしてきたつもりでしたが、サウジの文化、習慣が小さなものから大きなものまで、他国では類を見ない圧巻のユニークさと突拍子のなさ、大胆さだったため、静かに耳を疑ったり衝撃を受けたりしてました。
これらのエピソードをどのように纏めようか悩むほど。これを書いたら差別になるのか?これを書いたら侮辱になるのか?と考え躊躇するほどですが、まぁ淡々と書きますね。
サウジアラビアは、旅行情報がほぼありませんでしてね。地球の歩き方も各都市を全部でたったの5ページで紹介するだけですし、旅行者のブログもない。
事前情報のほとんどないまま飛び込んだ感じでしたので、衝撃度も高かったのかも知れません。
それらの衝撃エピソードやご紹介が多岐にわたり纏まり悪いので、順を追って少しずつご紹介しますね。
サウジアラビアで到着した最初の都市は、首都リヤド。
国際空港に到着すると、イミグレブースは半分以上が女性スタッフでした。私は、サウジで女性は働いてはいけないのかと思っていましたのでここで既に衝撃。笑
黒のニカブ姿(目だけ出ている)の女性スタッフへ、予め印刷していたe-VISAとパスポートを提示すると、
「ようこそサウジアラビアへ!日本人?」
「はい、そうです。日本から来ました。」
ニコッと笑ったその大きな目が、引き込まれそうに可愛くて素敵で惚れそうでした。笑
一般のツーリストを受け入れ始めて1ヶ月が経つ頃でしたが、イミグレスタッフをほとんど女性にするなど、ムハンマド(サウジ皇太子。友達ではありませんので悪しからず。笑)も少しは先進的な姿勢を見せたかったの?と妙に勘ぐってしまいましたね。
しかし、この後もサウジ女性の就業者は見ましたので、女性は働いてはいけないというのは私の思い込みだったようです。
実際は、女性が働く場合は父親か配偶者の許可を得れば良いらしいです。
しかしあれですよね、成人した女性が外で働くのに、イチイチ父や旦那の許可を得て公式書類を提示しなくてはならないというのも、ある意味衝撃ですよね。
さて、ホテルへタクシーで向かいます。確か、空港タクシーは向かう地区によって金額が決まっており、予め空港のタクシーブースで支払いをしたような気がする。あぁ、つい2年前なのに覚えてない。。
行く前は、ドバイやドーハ(高層ビル群)を想像していたのですけど、ホテルまでの道すがら実際はポツンポツンな感じで、建設中のビルばかりが目立ったかな。
ドバイやカタールを意識してるなーという感じは受けましたが、まだクウェートやバーレーン並み。「中世から抜けてない」印象を受けましたかね。
さて、午後いちにはホテルに着きチェックイン。
レンタカーしようかと思いましたが、もともとサウジは女性が運転してはいけない国で、このころはそれが解禁されて間もなく、果たして一人で借りられるのか?よく分からなかった。
タクシーを一日チャーターしても良いのですが、必ずタクシーのある場所へ戻らないといけないのは、街歩き好きな私には面倒。おおよその戻る時間を告げなくてはならないのも、時間指定されたツアーみたいで萎える。チャーターせずに度々捕まえるのもしんどい。
そこで見つけたのが、どんな国でもあるHop-on Hop-off。乗り降り自由な観光バスです。日本でも「はとバス」が催行していますよね。
ネットで確認したところ、私の行きたいところを全部網羅していたので、ホテル近くの起点とされている場所へ行ってみました。
しかし、なんの標識もない。
大概、どんな国でも「city sightseeing」のバス停が目立つところにあって案内されているはずなのですが。
すぐ目の前にホテルがあり、レセプションで「この辺りにHop-on Hop-offのバス停があるはずなのだけど?」と聞いてみたところ、その二階建てバスを見たことはあるが、スケジュールなどはよく分からない。と
他のスタッフが来てネットで調べてくれたのだけど、やはりよく事情が分からなくてですね。
「ある」風にしてるのに、実際行くと「ない」ことはこの手の国はママあり、とりあえず自分の足で歩いてみることに。
もし、歩く道すがらにSightseeingバスを見つけたら追っかけて止めようくらい思っていましたかね(←相変わらず無謀)
小腹減り、近くにあったイタメシ屋で軽く腹ごしらえ。
料理を自ら運んでくれたイタリア人オーナーに、話しかけられました。
「どこから来たの?」
日本から来た旨を伝えると、
「巡礼?」
いえいえ、ただのツーリストです。
「宗教は?」
と聞かれたので無宗教だと伝えると、いつもの話が始まりました。イスラム教がどれだけ素晴らしいか、アラーがどれだけ偉大か、軽く勧誘されましたけれども、あなた見るからにイタリア人じゃない。笑
これは後にも書きますが、イスラム教、特にイスラム法(シャリア)を強く重んじている国の人々というのは、多様性といった部分でどうしても偏りを感じますよね。
シャリアの国のイスラム教徒(ムスリム)は、こちらがビックリするようなことを、事も無げに聞いてくる人もいます。(全員ではないです、たまに)もはや宗教的にしょうがないのですが。
例えばこちらが道を聞くなど、何かのきっかけで出会って世間話などしていても、つい数分前に会ったばかりなのに、私の歳や結婚しているか、子供の有無などを聞いてくる。
イスラム教の国を旅し始めた当初こそ、ホント「はぁ?なんて失礼な人なんだ?」と憤ったりしていましたが、特にシャリアを導入している国の彼らは、既婚者に手出ししたら最悪死刑ですのでね。話すだけでも何かあるのか知りませんが、聞かざるを得ないようです。
宗教がパーソナリティに深く浸透してるからこその文化や習慣の違いというものは、旅しないと分からない一つの知見ですよね。
いちいちイラッとはしますので、「なんでそんなことを、あなたに応えなくてはならんの?」と直球で返したり、あなたは?と聞いて話を反らせたりしするなど諦めてウンザリして終わりにしてます。
ちなみに、サウジでは不倫や同性愛は死刑、窃盗は手足切断です。
日本人からすると「何もそこまで?」と衝撃的に見えますが、王国は最近だとブルネイもシャリア適用にしました。
イタメシ屋を早々にあとにし、歩いてる途中のコンビニでミネラルウォーターを手にレジで並んでいたところ、不思議な場面に出くわしました。
男性スタッフが客の女性にコインのお釣りを返す際、客の女性が片方の手のひらを下で掬い手し、スタッフは上からコインを彼女の手のひらに落としているのです。
手から溢れるやん。
私は、この様子を初めて見たとき、この二人は知り合いで、冗談でやっているのかと思いました。
しかし、それをその後に何度も見かけ、「もしや、誤って少しでも触れたら大変なことになるのか?」と分かった時の衝撃ときたら。
ここでもか??
徹底的です。
ちょっと街を歩いただけでも「あれは何をやってるの?」「何でこれはこうなってるの?」が目白押しで、解明に忙しいです。笑
全くリヤドの街をご紹介できていませんが、長くなりそうですので今日のところはここまでで!まだまだ衝撃は続きます。