3年前の夏旅を綴っています。ドイツ→ルクセンブルグ→スイス→リヒテンシュタイン→フランス→モナコ→スペイン→アンドラ→チュニジア→エジプト→ウガンダ→ブルンジ。140ヵ国目です。
キラキラした素敵な国ウガンダを後にし、更に南下。ビクトリア湖の南側ブルンジへ向かいます。
と、ここでハプニング。
ウガンダは早朝発、ブルンジに朝方着いて、その日の夜の便で次の国へ行くトランジット観光にしていました。
マザーに朝、空港まで送ってもらってサヨナラし、出国手続きを済ませラウンジで待っていたところ、やけに早口の館内放送が。
ん??
今なんて言った??
繰り返しに、耳をすまして聞くと、
私のフライト、まさかのキャンセルアナウンス。
マジか。
次のブルンジ行きは臨時便的なものが夕方に出ると。。
すぐにネットで調べたところ、ここウガンダからブルンジの次の国へ行く直行便は今日はない。ブルンジの次の国はこの旅の最終国、つまり帰国便になるため外せない。
夕方の便に振り替えることで、既に予約のブルンジ発フライトは余裕で間に合いそうですが、ブルンジの観光はできない。
せっかくVISA取ったのに。
ブルンジを外し、この数時間を使ってアライバルビザの取れる他の国へのフライトも調べましたが、最終国へ行くフライトのタイミングが悪い。
振替はチェックインカウンターまで出なくても、ラウンジでOKとのこと。
どうするか。。
・・・
どうするもこうするも、夕方のフライトへの振り替えしか選択肢はないようだ。笑
幸い空港ラウンジは思いのほか快適で、ソファもフカフカ、食事もなかなかで、8時間くらい何とかなるだろうと、振り替えることに。
夕方の便は時間通りに出発しましたが、ブルンジの国際空港に着いたらもう、日も暮れていた。
ビザはあるのでとりあえず入国し、空港施設の外へ出てみましたが、駐車場以外何もなく、そこ以外は真っっっ暗。多分周りは畑と林。光がない。
国際空港にも関わらず、建物は小さくてラウンジもないため、せっかく来たのでギリギリまでブルンジの空気を吸っていようと外をブラブラしていたところ、
「タクシー?」
と声をかけられました。
「あ、いいえ、フライト待ちなの」
と伝えると、
「どこから来たの?」
日本から来たと伝えると、
「ブルンジではどこへ行ったの?」
「フライトキャンセルになってしまい、実は今、エンテベから着いたばかりなの。」「ブジュンブラはどんなとこなの?」
「自然が多いよ」
自然が多いと説明される国というのは、大概、本当に自然だけしかなかったりします。笑
ウガンダもそうでした。それでも良いのだけど、何か歴史を感じさせる建物や遺跡、その国の有史以来の遺物を展示した博物館でもあると更に良いんだけどなぁ、とは思う。
「観光客はほとんどこないし、来るのは近隣のビジネスマンか、unicefばかり。奴ら来ても何もしないけど。笑」
「知ってる知ってる」「もはや世界最大の詐欺集団だよね」「日本のJICAは来ない?」
「僕は知らない」
しばらくの間、たわいのない話で盛り上がりました。彼は、次から次へとテンポよく話題を振るので話が尽きない。どれくらいの間、話しただろうか。
そろそろ出国手続きをした方が良い時間になりました。
「到着客を待ってるの?」
と聞くと、
「いや、今日はもう到着便はないよ」「君の乗ってきたフライトが最終さ」
あら。
「もしかして引き止めちゃってたかな。」
「ううん、話せて楽しかったよ。そろそろ家に帰る」
「うん、ありがとう」
「次、もしまたブルンジに来たらここに電話して!」
カード(名刺)をもらいました。
そして彼は、ボッロボロの車に乗って去っていきました。
なんかね。
温かいのですよ。ウガンダに入ってからこっち、人が温かい。
あと私、この辺りの人々とペースが合う。そして距離感が丁度いい。
ヨーロッパ人は距離が遠いし、インドから中東、北アフリカの緯度に位置する「ウザベルト」(私の勝手な命名)は距離が近過ぎる。
この辺りの人は、相手の距離感に常に合わせられる潜在的な何かを持っているように思われる。
そして、相手にとって心地よい距離を常々はかってくれているように感じる。その機敏さというか機微が絶妙で、不快感が全く無いのね。
話してるだけでHappyホルモンが充満し、もう、ホッコリしてイミグレ通過しましたよ。
彼と話が出来ただけでも、ブルンジに来て良かったと思える癒しでした。そもそもフライトキャンセルにならなかったら、彼と出会う確率はかなり低くになっていただろう。
ということで、140ヵ国目は観光なしですが、ちょっとだけでもブルンジ人のヒトトナリを感じられたのは良かったのかな。
さて、次の国がこの旅の最終国です。