落ち着いた頃――
真くんが、小声で訊いてきました。
私も、気には、なっていましたが…
真《ミミ。視えるよな? 何か、分からない?》
ミミ《訊いては、いるんだけど……》
実は、Jinさんと喋っている最中に、訊いていました。すると…
霊1⁅ そんな人、居ないよ~!?⁆
霊2⁅ 聞き間違いじゃない?? よく、訊いてみて!⁆
…と、言うので、真くんに確認すると…
真《あ~っ! 本名な。本名は…》
割と、普通の名前…でした。
本人に気の毒なので、言わないでおきます。
それでも、訊いてみたのですが……
霊1⁅ うん…。やっぱり、その人、知らな~い!⁆
霊2⁅ うん! ボクも!! 偉い人に、訊いてみるね!⁆
暫し、待っていました。それで、やって来たのは良いんですが…
霊公爵⁅ お初に、お目に掛かりますね。私は…おや?⁆
ミミ(うん?? 何??)
霊公爵⁅ そうでございましたか。誠に失礼仕りました。
大公様のお后様、でしたか。
私、不勉強でございますね。精進致します。⁆
それは、“義母に”向けられたものでした。
私は思わず、目を見開きましたが、
義母は、ただただ微笑んでいました。
お義父さんから、“聞いていた通り”だったので、
背筋が寒くなりました。
さすがに真くんには、心配させられてしまいましたが…
真「ミミ! 大丈夫か!? 顔が、青白いぞ!!」
私は、無理やり笑いました。
真くんは、何も言わなくなりましたが…。
考えてみれば、“怖かった”のかもしれません。
『血は血で争えない』ですね。…はい。(^_^;)ヾ
…で、霊公爵様に、確認してもらったのですが…
霊公爵⁅ ふぅ~む…。そのような方は、おられませんね…。
(大公様に)直接、訊いておきます。暫し、お待ちください。⁆
そしてそのまま、待つことになりました――