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今日は今年出たばかりの最新刊のご紹介です。
中国ではスタートアップ企業が有史以来、最速のスピードで巨大化しているという。本書ではビジネスモデルに注目して、中国スタートアップ企業の成長のロジックを3世代に分類し検証している。
中国のスタートアップは第1世代を基盤にピラミッド構造を形成していて、世代を経るごとに成長のスピードが速くなっているが、それを可能にしたのは優秀なビジネスモデルの模倣である。
模倣というと、コピー商品のように何か悪いことのように感じる人もいるかもしれないがそうではない。優秀なビジネスモデルを真似ることによって、独自で開発するよりも早く商品やサービスを提供できたり、失敗を回避できたりする。また先行事例の弱点を見つけ出して、それを解決した新しいものを生み出すこともできる。
本書に取り上げられている9つの企業は、それぞれが掲げる創業精神=ミッションに従って創造的な模倣を行なっている。例えばケース1の快看漫画という漫画アプリを開発したスタートアップは閲覧履歴をコンテンツ制作やレコメンドに活用する仕組みをネットフリックスから学んでいるなどだ。
本書ではスタートアップ企業のビジネスモデルを「ピクト図解」という手法を用いて説明している。
図を見れば各企業がどのように収益を上げているのかが一目瞭然であり本書の肝なんだが、僕が興味を惹かれたのは、それぞれのスタートアップ企業の創業者の理念と起業して成長していく過程だ。
本書に出てくる9人の創業者たちは、ITを駆使して、より良いサービスを提供するための努力を惜しまない。中国が14億人という巨大な市場であることと、政府による保護政策があるとはいえ、急成長を遂げている中国スタートアップ企業とその経営者から学ぶことは多い。
変化をしたいと考えている人に一読をお勧めしたい。
それでは、良い一日をお過ごしください。
またね♪