ある人のブログを見続けている内に
心の中でその人がどんどん大きくなって
近くなって
どうしようもなくなってさ。
初雪が降った夜に電話番号を
ナイショコメ欄で教えたんだ。
そっとさ。
[本日の食報: モルト入れたカンパーニュ]
しばらくの間電話はさっぱり音を立てなかったけれども
新しい年を超えた頃
リリリンリリリン
って、電話のベルが鳴ってね。
電話の人は何故だか
ハァハァ言っていて
一瞬イタズラ電話かと思ったんだよ。
けど、携帯を強く耳に当てると
「ハァハァ言ってるけど変態じゃありません!」
て、電話の人の声が聞こえてきて
オラはクスクスと笑ったよ。
後で訊いたら、緊張し過ぎてハァハァしていたらしい。
新年の面倒な集いに行くタクシーの中だったんで
凄く残念だったのを覚えてる。
「また、今度また、絶対に掛け直します!あの、絶対に!」
なんてさ。
オラは凄く慌てていて、
何だかとてもガッツイた女みたいに
タクシーの後部座席で大きな声を出してそう言ったんだ。
いや、実際ガッツイていたのかもしれないな。
電話がきて凄く嬉しくて、同時に哀しくて
ホントはタクシーを降りて
面倒な集いに行くのを止めて
話したいと思ったんだから。
後日掛け直すと
今度は
「いや、今ちょっとあれなんで今度また!また掛け直します!絶対掛け直します!」
そう言われた。
こんなすれ違いが何度かあって
ようやくキチンと話せたのは
それから1週間以上後のコトだった。
その時オラは
何度言っても散らかったままの子供部屋にいてさ。
ゲーム機やら何やらを片付けていたんだ。
初めて話した人だったのに、
声を聞いてもブログで感じていた人と同じで。
拍子や弾みじゃなく
ああ、この人好きだな、、、やっぱな
なんてコトを思ってた。
子供部屋で
あの日、確かに恋をしたんだ。
昨日、婿さんと
「西暦じゃないと、今何年か解んない。」
なんて話をしている時 突然
鼻と頭の奥両方から
あの日の子供部屋の匂いがしてきたんだ。
ふとさ、
本当にふと思い出したんだよ
あの匂い。
あれからもう10年も経っていたって事に
は?もしや、って感じでさ
あの頃の記憶が急に甦ってきたんだよ。
彼とお別れする時に
「いつか会いたいよね、10年後とかにさ。」
「そうだね、10年後とかならね。」
そんな話をしたことがあってね。
どうして今年2015年が
最初から憂鬱だったのか解った気がしたりして。
良い思い出ほど
振り返ってはいけないものだからね。
今までずっと忘れていたのになー。
けど、ほんと、
色々
本当に色々あったなー、、、。
このお話し、続きがすごく長いんだ。
また、機会があったら書くと思う。
そん時はまた、オラの話聞いてね。
さっ、思い出箱に蓋をして
また新しい日を迎えよう。
では、またね。
written - by るちん。






















