冥途の土産 ~il mio cinema paradiso~ 第14回
『レオン』( Léon )(1994年)
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン
出演:ジャン・レノ
ナタリー・ポートマン
ゲイリー・オールドマン
主題歌:スティング
『シェイプ・オブ・マイ・ハート』
一流の殺し屋だが孤独なレオンは、ニューヨークの安アパートの一室で独り静かに暮らしている。そのアパートの別の部屋で家族と暮らす12歳の少女マチルダは、ある日、麻薬密売組織に両親や弟を殺されてしまうが、自分だけ間一髪レオンに救われる。孤児となってしまったマチルダはレオンに面倒を見てもらい暮らし、家族を殺した麻薬密売組織と関係のある悪徳刑事スタンフィールドへの復讐を誓い、12歳の少女なのにレオンから殺し屋のテクニックを教えてもらおうとするが...(ウィキペディアより)
この映画、キャスティングが全てかもしれませんね。ぱっと見、殺し屋とは到底思えないレオン(ジャン・レノ)。どこか大人びた少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)。そして、病的な”キレ”具合を見せるスタンフィールド(ゲイリー・オールドマン)。この3人の演技は見ものです。
ジャン・レノは昔、日本の某自動車メーカーのCMに出ていたりして、ちょっとコミカルな印象があったのですが、この映画でいい役者なんだなと認識しました。
ナタリー・ポートマンのその後の活躍はみなさんご存じでしょう。
『スター・ウォーズ』シリーズのパドメ・アミダラ役で彼女を観た時は、この人があの『レオン』のマチルダだったとは気が付きませんでした。
ゲイリー・オールドマンはこの作品で初めて意識しました。その後の出演作でも、主役、脇役にかかわらず存在感の出せる俳優さんで好きですね。
この映画にも監督自らが22分間の未公開シーンを加えたエクステンデッド版(『ディレクターズ・カット版』とも呼ばれている)があるらしいのですが...
こういうのやめてほしいんですよね、なんだか不完全なものを見せられたようで
確かに興行的理由もあるんでしょうけど...
私は『ディレクターズ・カット版』を(何かの流れで見てしまうことはあっても)積極的に観る気はないです。私の中では劇場版が完全版と思えるので
スティングの歌う主題歌が何とも物悲しく、レオンとマチルダの関係性を物語っているかのようです。
UnsplashのAnna Yeninaが撮影した写真