NHKラジオ「まいにちイタリア語(初級編)」

「めきめき上達! 初級イタリア語」 

Lezione quarantanove(Lesson 49) 第49課

 

※イタリア語を勉強する時、英語というフィルターに通すと理解が深まる気がしています。英語の勉強にもなりますしね。どちらの言語もまだまだ未熟なので、誤りなどのご指摘大歓迎です!

 

アンドレア先生:

Ciao a tutti, sono Andrea. Come state? 

(Hi everyone, I'm Andrea. How are you?)

 

カルラ先生:

Ciao, sono Carla. Siete pronti all'allenamento?

(Hi, I'm Carla. Are you ready for training?)

 

佳尉先生:

今回のテーマは過去の継続を表す半過去。

半過去のトレーニングはもう少し続きます。

これまで練習してきたessere、avere、volere、dovereこの4つは半過去で使うことがとても多い動詞。
ですが、その他の動詞の多くは近過去と半過去どちらも同じくらいよく使います。

 

カルラ先生:

E quindi da oggi vediamo insieme come scegliere tra l'imperfetto e il passato prossimo.

(And so from today let's see together how to choose between the past imperfect and the past perfect.)

※いまだに近過去と半過去の英語表現が分かりませんm(__)m

 

佳尉先生:
今回は継続を表すという半過去の用法詳しくみた上で、さらに近過去と半過去を使い分けるトレーニングをしてきます。

 

●ウォームアップ Ricardamento(Warm up)

Dieci anni fa lavoravo in un ristorante e lì ho conosciuto chiara.

(Ten years ago I was working in a restaurant and that's where I met chiara.)

 

●Punto 1(Point 1)
佳尉先生:

それではポイント1。

まずは近過去と半過去の基本的な違いをおさらいしましょう。

▼近過去は過去のある事柄を終わりまで到達したこととして表したいときに使います。

 

アンドレア先生:

Mmm...mi sembra un po difficile questa spiegazione, no?

(Mmm...this explanation seems a bit difficult to me, doesn't it?)

 

佳尉先生:

この説明だとわかりにくいですよね、

lavorareなら「働いた」と言いたいときは近過去を使う、こう思っておけばOKです。
 

Ieri ho lavorato molto.

(I worked a lot yesterday.)

 

佳尉先生:

一方半過去はイタリア語でl'imperfetto、もともとは「未完了な」を意味する単語です。つまり、過去のある時点においてまだ終わっていない途中の状態だったことを表すために使うのが半過去。
例えば、「昨日の夜、私が働いていたらパオロが電話してきた」

 

Ieri sera mentre lavoravo, mi ha chiamato Paolo.

(Last night while I was working, Paolo called me.)

 

●Punto 2(Point 2)

佳尉先生:

続いてポイント2。
継続を表す半過去はどんなフレーズで使えるのかさらに例文を作っていきましょう。が、その前にひとつ接続詞をご紹介します。

▼それはquando「いつ」という意味の疑問詞としても使われるこの単語は接続詞として使うと「~する時」になります。
例えば、

quando avevo venti anni

これで「私が20歳だった時」

avereを過去で使うなら半過去ですよ。

 

Quando avevo venti anni, studiavo all'università.

(When I was twenty, I was studying at university.)

 

Quando avevo venti anni, abitavo a Roma.

(When I was twenty, I lived in Rome.)

 

佳尉先生:

さて、「働いていた」や「住んでいた」のように「~していた」と言いたいときは、半過去を使えば大体うまくいきます。
 

アンドレア先生:
Non è difficile, vero?
(It's not difficult, right?)
 

佳尉先生:

これなら難しくないですよね。ただ、一つ覚えておいてほしいことがあるんです。

それは、

▼「per+時間」の表現を使う時は動詞を近過去にするということ。
例えば、

「私は20歳の時、イタリアに1か月間住んでいた」なんてフレーズ。

日本語は「住んでいた」ですが、

per un mese(for a month)「1か月間」
この表現があるので、abitareは近過去1人称単数形ho abitatoとして
 

Quando avevo venti anni, ho abitato in Italia per un mese.
(When I was twenty, I lived in Italy for a month.)

 

●Prima di allenarci(Before training)

佳尉先生:

では今回もトレーニング前にサプリメントを。
イタリア語で半過去はl'imperfettoと言いますが、この単語には「未完了な」に加えて「不完全な」という意味もあります。

 

カルラ先生:

Quindi a volte una frase all'imperfetto deve essere completata da un'altra.

(So sometimes a sentence in the imperfect must be completed by another.)

 

ですから、半過去のフレーズはそれだけでは不完全なこともしばしば。

例えば、先ほどの

Quando avevo venti anni, abitavo a Roma.

「20歳だった時、私はローマに住んでいた」というフレーズを会話で口にしたら話し相手のイタリア人は、

E allora?(So what?)

「それで?」という顔をして皆さんの方を見つめるかもしれません。

というのも、ネイティブの人にはこのフレーズ、「20歳だった時、私はローマに住んでいたんだけどさあ」のようにまだ話に続きがあるように聞こえるんだそうです

 

半過去のフレーズはそれだけでは不完全な場合も多いと言うことを、ぜひ頭の片隅に置いといてください。

 

●E ora alleniamoci.(And now let's train.)

▼メニュー1 

①Quando avevo venti anni, studiavo in Italia.

(When I was twenty, I was studying in Italy.)

 

②Quando avevo cinque anni, abitavo a Tokyo.

(When I was five, I lived in Tokyo.)

 

③Da giovane mia madre lavorava in una trattoria.

(As a young girl, my mother worked in a diner.)

 

▼メニュー2

①Quando avevo venti anni, abitavo a Tokyo.
(When I was twenty, I lived in Tokyo.)

 

②Ho abitato a Fukuoka per due anni.

(I lived in Fukuoka for two years.)

 

③Da giovane lavoravo in Italia.

(When I was young, I worked in Italy.)

 

佳尉先生:

近過去と半過去をとっさに使い分けるには何度もフレーズを発音して、このケースはこっちというのを体に染み込ませる必要があります。
さて、今回の内容はいかがでしたか。次回は半過去の用法をもう一つご紹介しますよ。お楽しみに。

 

カルラ先生:

Alla prossima lezione.
(Until the next lesson.)

 

アンドレア先生:

Buon allenamento a tutti.

(Have a good workout everyone.)

 

UnsplashReuben Juarezが撮影した写真

 

※今回のレッスンで出てきた半過去に対するネイティブの感覚(黄色いマーカー部分)はとても興味深いものでした。そんな顔されたら私なら「何を話してほしいわけ?」ってなってしましそうですが(笑)

こういうことは指摘されないとわかりませんね。言葉以上に勉強になりました。