NHKラジオ「まいにちイタリア語(初級編)」

「めきめき上達! 初級イタリア語」 

Lezione quaranta(Lesson 40) 第40課

 

※イタリア語を勉強する時、英語というフィルターに通すと理解が深まる気がしています。英語の勉強にもなりますしね。どちらの言語もまだまだ未熟なので、誤りなどのご指摘大歓迎です!

 

アンドレア先生:

Ciao a tutti, sono Andrea. Come state? 

(Hi everyone, I'm Andrea. How are you?)

 

カルラ先生:

Ciao, sono Carla. Siete pronti all'allenamento?

(Hi, I'm Carla. Are you ready for training?)

 

佳尉先生:

今回のテーマは半過去の基礎トレーニング。イタリア語にはこれまで学んできた近過去に加え、日常生活に欠かせないもう一つの過去があります。その名も半過去。今回はまずこの半過去とは一体どんなものなのかを、その活用と一緒に行きましょう。

 

●ウォームアップ Ricardamento(Warm up)

Ieri, mentre cenavo, mi ha chiamato Paolo.

(Yesterday, while I was having dinner, Paul called me.)

 

●Punto 1(Point 1)
佳尉先生:

それではポイント1。

近過去と半過去は過去という名前が示す通り、どちらも昔の話をするときに使います。

アンドレア先生:
Però in due modi diversi.
(But in two different ways.)

佳尉先生:

ですが、昔のことのとらえ方が違うんです。

例えば、cenare「夜ご飯を食べる」こちらを使って、

「昨日私は友人と夜ご飯を食べた」と言いたい時は、

Ieri ho cenato con gli amici.
(I had dinner with friends yesterday.)

佳尉先生:

cenareを近過去1人称単数形ho cenatoにします。

過去の事柄について「~した」と言いたいときは、近過去を使えばOK。

では今回の主役半過去はどんな時に使うのかというと、
過去のある事柄について、それをまだ終わりまで到達していない途中の状態で表すために使うんです。
 

カルラ先生:
Attenzione però, ci sono vari casi in cui si usa l'imperfetto.
(Be careful though, there are various cases in which the past imperfect is used.)

佳尉先生:

この途中の状態にはいろいろなケースがあります。その中で一番わかりやすいのがウォームアップで発音した

Ieri, mentre cenavo, mi ha chiamato Paolo.
「昨日私が夜ご飯を食べていたら、パオロが電話してきた」。

 

このフレーズで使われているcenareの半過去cenavoは「私は夜ご飯を食べていた」。つまり、夜ご飯の途中だったという意味なんです。

▼半過去はこんなふうに過去のある事柄が途中だったと言いたいときに使います。

カルラ先生:
La parola imperfetto, infatti, significa non ancora finito.
(The word imperfect, in fact, means not yet finished.)

佳尉先生:

半過去の半という漢字は半分の半ではなく「半ば」つまり、

▼ある事柄がその途中でまだ終わっていなかったという意味なんです。

具体的なケースはこれから少しずつ見ていきますから、半過去は過去に途中だったことを表すために使う。今回はこの点を押さえておいてください。

 

▼半過去の活用

cenare(have dinner)
cenavo, cenavi, cenava,
cenavamo, cenavate, cenavano

 

佳尉先生:

ポイントはアクセントの位置(黄色マーカー部分)をしっかり伸ばして発音すること。

 

●Punto 2(Point 2)

佳尉先生:

続いてポイント2。
今度は-ere動詞と-ire動詞の半過去を見ていきましょう。


▼-ere動詞のleggere(read)「読む」半過去の活用
leggevo, leggevi, leggeva,
leggevamo, leggevate, leggevano

 

▼-ire動詞のdormire (sleep)「眠る」半過去の活用
dormivo, dormivi dormiva, 
dormivamo, dormivate, dormivano

 

佳尉先生:

dormireを使って半過去と近過去の違いを見てみましょう。

 

▼ぐっすり寝た後で「昨晩、私はよく寝た」と言うなら、
 

Stanotte ho dormito bene.
(I slept well last night.)

 

▼同じdormireを半過去にすると「寝ている途中だった」という意味になります。
例えば「昨晩、私が寝ていたらパウロが電話してきた」なら、
Stanotte, mentre dormivo, mi ha chiamato Paolo.
(Last night, while I was sleeping, Paolo called me.)

 

●Prima di allenarci(Before training)

佳尉先生:

では今回もトレーニング前にサプリメントを。
イタリア語で昔の話をするには、これまで詳しく学んできた近過去と今回初登場の半過去、この両方が欠かせません。

アンドレア先生:
Per voi giapponesi, però è un po difficile scegliere tra il passato prossimo e l'imperfetto, vero?
(For you Japanese, though, it's a bit difficult to choose between the past perfect and the past imperfect, isn't it?)

 

佳尉先生:

でもね、アンドレアの言うとうりこの2つの過去のどちらを使うかというのは結構悩ましい問題なんです。だって皆さんある過去の事柄が終わりまで到達したことなのか、それともまだ途中だったことなのかなって普段あんまり考えませんよね。

 

カルラ先生:

Quindi ci vorrà del tempo per imparare questi due tempi.
(So it will take some time to learn these two tenses.)

 

佳尉先生:

近過去と半過去の使い分けはじっくり時間をかけて覚えていくものです。

▼まずは「~した」なら近過去、

▼「~している途中だった」なら半過去。

この基本の違いをしっかり身につけるために、「~している間に」という意味の接続詞mentre、こちらと動詞のの半過去をセットにしてmentre dormivo「私が寝ていたら」こんな形で半過去の活用トレーニングするところから出発しましょう。

 

●E ora alleniamoci.(And now let's train.)

▼メニュー1 

半過去の活用

①aspettare(wait)
aspettavo, aspettavi, aspettava,
aspettavamo, aspettavate, aspettavano

 

②vedere(see)
vedevo, vedevi, vedeva,
vedevamo, vedevate, vedevano

 

③sentire(feel)
sentivo, sentivi, sentiva,
sentivamo, sentivate, sentivano

 

▼メニュー2

①Ieri, mentre studiavo l'italiano, mi ha chiamato Paolo.
(Yesterday, while I was studying Italian, Paolo called me.)

 

②Ieri, mentre ascoltavo la radio, mi ha chiamato Paolo.

(Yesterday, while I was listening to the radio, Paolo called me.)

 

③Ieri, mentre prendevamo un caffè, mi ha chiamato Paolo.

(Yesterday, while we were having coffee, Paolo called me.)

 

佳尉先生:

今回初めて登場した半過去、アクセントの位置を口が覚えるよう自主トレは大きな声を出してやりましょう。

さて、今回の内容はいかがでしたか。次回はイタリア語に欠かせない動詞essere。こちらを半過去で使うトレーニングをして行きますよ。お楽しみに。


アンドレア先生:

カルラ先生:

Ciao!

(Bye!)

 

UnsplashJason Rosewellが撮影した写真

 

※今回の佳尉先生の言葉『今回初めて登場した半過去、アクセントの位置を口が覚えるよう自主トレは大きな声を出してやりましょう。』は確かにと思います。

語学の勉強で何かを公式化して覚えようとしても、結局「音」で覚えたことが一番覚えているような気がします。