NHKラジオ「まいにちイタリア語(初級編)」

「めきめき上達! 初級イタリア語」  第2課

 

※イタリア語を勉強する時、英語というフィルターに通すと理解が深まる気がしています。英語の勉強にもなりますしね。どちらの言語もまだまだ未熟なので、誤りなどのご指摘大歓迎です!

 

アンドレア先生:

Ciao a tutti, sono Andrea. Come state? 

(Hi everyone, I'm Andrea. How are you?)

 

カルラ先生:

Ciao, sono Carla. Siete pronti all'allenamento?

(Hi, I'm Carla. Are you ready for training?)

 

佳尉先生:

第2課。今回のテーマは基礎トレーニングその2。イタリア語の名詞と冠詞を使うときのポイントを見ていきます。

 

●ウォームアップ Ricardamento(Warm up)

Facciamo una passeggiata?

(Shall we take a walk?)

 

▼fare(do)の活用

faccio, fai, fa, 

facciamo, fate, fanno

※1人称単数、2人称単数、3人称単数、

1人称複数、2人称複数、3人称複数の順

 

●Punto 1(Point 1)

佳尉先生:

それではポイント1。
イタリア語の名詞にはさまざまな特徴があります。その一つが、
▼全ての名詞が男性、あるいは女性の性別持っているということ。

 

カルラ先生:

Inoltre i sostantivi si usano molto spesso con un articolo.

(Furthermore, nouns are very often used with an article.)

 

佳尉先生:

さらに多くの場合、

▼名詞は冠詞とセットで使います。

ただ、この冠詞、日本語には存在しません。ですから、僕たちはどうしてもこれを忘れてしまいます。

 

アンドレア先生:

Beh, questo è naturale. 

(Well, that's natural.)

 

佳尉先生:

仕方ないといえば仕方ないですよね。ですが、だからこそ日頃から、

▼名詞は冠詞と一緒に使う。

これを意識してトレーニングして行きましょう。その第一歩は、

▼こういうときはこの冠詞を使うというパターンをしっかり覚えること。

 

例えば、イタリアのバールでコーヒーを一つくださいと注文するなら、

▼不定冠詞

Un caffè, per favore?

(A coffee, please?)

 

▼定冠詞+国名

Amo l'Italia. 

(I love Italy.)

 

▼町・市の名前には冠詞はいらない。

Quale città Le piace?

(Which city do you like?)

ー Amo Siracusa.

(I love Syracuse.)

 

▼決まった言い回し

Facciamo una passeggiata?

fare una passeggiata「散歩をする」

 

アンドレア先生:

Queste espressioni è meglio imparare come così sono.

(These expressions are best learned as they are.)

 

fare la spesa(go grocery shopping)「(日常品の)買い物をする」
Oggi faccio la spesa.

(Today I'm shopping for groceries.)

 

●Punto 2(Point 2)

★定冠詞、不定冠詞、どちらを使うべきか問題

 

カルラ先生:

Questa scelta è difficile per voi, vero? 

(This choice is difficult for you, isn't it?)

 

佳尉先生:

定冠詞か不定冠詞か迷った時のヒント

 

そもそも冠詞というのは、その後ろにくる名詞がどんなタイプなのかを話相手に伝えるという役割を持っています。そして、

▼不定冠詞が伝えるメッセージの一つが

▼「今、私が話している名詞がどれなのかあなたはを知りませんよ」ということ。

 

アンドレア先生:

Mmm...non sarebbe meglio vedere un esempio?

(Hmm... wouldn't it be better to see an example?)

 

佳尉先生:

この説明ではちょっとわかりにくいですよね。具体例を出しましょう。

例えば、皆さんは友人と週末の予定を話しています。そこで「私は映画を見に行くんだ」とイタリア語で伝えるなら、

 

Vado a vedere un film.

(I'm going to see a movie.)

 

佳尉先生:

それに対して定冠詞は、

▼話を聞いてる人が「はいはいあれのことね」と分かるものに使います。先ほどのフレーズを
Vado a vedere il film.

(I'm going to see the movie.)
 

定冠詞に換えると「私は君も知っている例のあの映画を見に行くんだ」になります。
▼話の聞き手が、どれのことかわかるかどうか、定冠詞と不定冠詞を選ぶときは、これが一つの基準です。

 

●Prima di allenarci(Before training)

佳尉先生:

では今回もトレーニング前にサプリメント

なんともややこしい冠詞ですけど、マスターするための近道ってないでしょうか?

 

カルラ先生:

Secondo me è molto importante usare tantissime volte un sostantivo con l'articolo abbinato insieme.

(In my opinion it is very important to use a noun many times with the article combined together.)

 

佳尉先生:

まあ、確かに

▼よく使う「冠詞+名詞」の組み合わせをそのまま覚えてしまうのが、結局は一番早いかもしれません。おそらくリスナーの皆さんも「コーヒーを一つください」

Un caffè, per favore?

このフレーズを言う時「なんで不定冠詞使うんだろ?」なんて、もはや考えていませんよね。
 

▼冠詞と名詞を使えるようになるというのは、こんなふうに
▼無意識に使えるセットをできるだけ増やすことなんです。この講座では絶対に使えるようになりたい「冠詞+名詞」の組み合わせがしつこいくらい何度も登場します。

 

アンドレア先生:

Pronunciate queste coppie ad alta voce.

(Pronounce these pairs aloud.)

 

佳尉先生:

ぜひ声に出して練習しましょう。テキストにはここではこういう理由でこの冠詞が使われていますよというちょっとした解説も載せてあります。そちらもぜひ参考にしてください。

 

●E ora alleniamoci.(And now let's train.)

メニュー1 

名詞に正しい冠詞をつける練習。

①Agli italiani piace il Giappone?

(Do Italians like Japan?)

※定冠詞+国名

 

②Mi piace Napoli.

(I like Naples.)

※都市名には冠詞をつけない

 

③Una cioccolata, per favore.

(One cocoa, please.)※英語の発音「コウコ」

 

④Facciamo colazione insieme?
(Shall we have breakfast together?)

※fare colazioneで「朝食を食べる」無冠詞

 

メニュー2

①Dov'è la stazione centrale?

(Where is the central station?)

 

②Conosco una buona pizzeria.

(I know a good pizzeria.)

 

③Cerco un libro.

(I'm looking for a book.)

 

④Posso usare il bagno?

(May I use your bathroom?)

 

佳尉先生:

イタリア語の冠詞はとっても奥が深いテーマです。まずはテキストの自主トレ問題から始めましょう。

 

今回の内容はいかがでしたか?次回もさらに基礎トレーニングを続けていきますよ。

Ciao!(Bye!)

 

アンドレア先生:

Alla prossima lezione.

(Until the next lesson.)

 

カルラ先生:
Buon allenamento a tutti.

(Have a good workout, everyone.)

 

※今年度のこの講座は昨年前期講座の続編とあって、初級編とは思えないスタート内容ですね。

この4月にイタリア語を始めたという方には、なかなか難しい内容に思えます。

もしこのブログをご覧の方でそんな方がいらしたら、

「どうかあきらめないで」

「冠詞なんかで諦めたらもったいないですよ!」

(私もフランス語を最初の冠詞あたりで嫌になった覚えがあります)

そのうち覚えられますよ。そんな楽観的な気持ちも大事かなと思います。

一緒に続けましょうウインク

 

UnsplashMarija Zaricが撮影した写真