ロシアのウクライナ侵攻後、関連する英語ニュース(主にBBC)で、しばしばnarrativeという単語を耳にするようになった気がします。また、気にし始めると他のニュースでも使われていることに気付くようになるから不思議です。

 

調べると、

narrative:物語、説話

といった意味がまず出てきますが、今ひとつピンときません。

 

下記サイトを見つけました。

 

 

筆者のYokoさんが説明している「narrativeの意味③」が英語ニュースで使われているnarrativeのようですね。

(以下『 』内は上記サイトから引用)

 

『3つ目に一般的に知られていない意味での narrative になりますが、

  • ある出来事に対する特定の説明、視点、解釈、見解

を指し、それを通じて出来事や情報を整理し伝えることです。

 

歴史的な出来事や個人的な経験、文学作品、メディア報道など、現実の出来事やフィクションを含む様々な状況で、人々は narrative を使って意味付けをしたり、物事を理解したりしています。』

 

さらにこのYokoさん、『個々の文化や背景、考え方によるところが大きく、同じ出来事でも異なる narrative が存在します。』

と説明されています。

 

なるほどひらめき電球

紛争の当事者がどちらの側かによって、見えるのものは違ってくるでしょうし。

 

引き続きnarrative注目していこうと思います。

 

【追記①】

NHK「ラジオビジネス英語」2023年11月7日放送より(5月9日の再放送)

 

She does have a point, Emily. Younger consumers appreciate creativity, new approaches to wine. If we promote the "old guard" narrative too much, our competitors will scoop up our next generation of clients.

エミリー、彼女の意見は確かに一理あります。 若い消費者は創造性、ワインへの新しいアプローチを高く評価します。 「古い伝統の守り手」というイメージを前面に出しすぎると、次世代の顧客を競合他社に取られてしまうでしょう。

 

テキストの日本語訳は「イメージ」になっていますが、語句の説明欄では「語り口」となっています。やはりなかなか日本語に置き換えにくい語ということでしょうか。

 

【追記②】

NHK「ラジオビジネス英語」2024年1月16日放送より(2023年7月11日の再放送)

 

I saw a customer aged around 30 in our shop at HQ saying, " I liked the traditional wines you recommended, but I want to try something with a backstory, something I can be a part of". ー so startups with a feel-good narrative.

本社の店で30歳前後のお客様がこう言っているのを見ました。「勧められた伝統的なワインもよかったけど、誕生秘話のあるもの、自分の関われるのものを試してみたい」。 つまり、心温まるストーリー性のある新進ワイナリーですね。(テキストの日本語訳)

 

この時は語句の説明には取り上げられていませんでした。

 

【追記③】

NHK「ラジオビジネス英語」2024年3月1日放送より(2023年9月1日の再放送)

ジェニー先生がportrayという語句の説明で、

To show.To describe or depict in a certain way.To focus on a particular narrative.

とおしゃっていました。

 

UnsplashAnika Huizingaが撮影した写真