木村さんの自宅の最寄り駅に着きました。
長身の木村さんは早足でどんどん先に行ってしまいます。
駅前の駐輪場まで来て、やっと立ち止まってくれました。
やっと追いついた!
そう思った瞬間、木村さんの大きな大きな手が飛んできたのです。
私はとっさに避けました。
駐輪場のフェンスを思い切り殴り始めました。
「あいつの言いなりにになってるのかよ!」
「あいつと付き合ってるのかよ!!」
「あんな奴と一緒にいるなよ!!!」
そんなようなことを言いながらフェンスを殴り続けました。
私は怖くなって、涙が出てきました。
「ホテル行くぞ」
そう言われましたが、私は怖くて
首を振りました。
「あいつに言われたら、ついて行くんだろ!!!!」
「もう帰る!!!」
木村さんは自転車で帰っていきました。
取り残された私の携帯には、熊谷さんからの着信記録がいくつもいくつも
残っていました。