がんばるよ
いつも そう言っていた。
つらい抗がん剤治療。
お前の為に 元気になるようがんばるよ。
ずっと そう言っていた。
「ごめんね。」
がんばれなくて
約束が守れなくて。
最後に 入院したその日 あの人から 着信があり
私が電話に出ると 彼のお母さんだった。
「哲生ね。腸炎で 入院したの。今日お約束してたそうだから…」
電話を 変わり 彼が
一言 絞りだした
「ごめんね」
が 一生 忘れられない。
果たせなかった 生涯の約束。
私の 人生から 彼が 突然 消えてしまった。
愛してると 何度言っても
もう笑顔は 還らない。
彼の声は もう聴こえない。
かみさま、お願いだから。