スコットタント17
スコットタントは土埃を上げながらモーレツな勢いで穴を掘って行く。
その様子に。
「タントすごーい!」メイルは感心して。
「相変わらですな」チキは納得して。
「どんどん掘れ、どんどん掘れ」タキは小躍りして喜んだ。
「よーし、がんばるぞ!」
それを聞いたスコットタントはさらにパワーアップして一気に二十メートル程掘り進んだ。
「ん?」
それまで聞こえていた皆の声が急に聞こえなくなった。
・・どうしたのかな?・・。
掘るのを止め地面に上がるとそこにメイル達の姿は無く掘り出した土が山となっいてた。
「あれ、誰も居ない?」
「ここ、ここ」
「出してー」
「おいらはモグラじゃなくてよリスだよ」
「え、何処?」
声は山となった土の中からだった。
慌てて土をどけると土の中からメイル達が出てきた。
「ふえー、タントひどいよー」
「ごめんごめん」
タントがメイルの土汚れを掃った横でチキとタキが自分達で汚れをはたいて落とした。
「これなら明日にでも水脈まで掘れそうですな」
腕組みをして納得顔で頷いているチキの横ではたいた身体から出る土埃を見ながら
タキが呟いた。
「地リスだねこれは」
「そうだね。大分汚れちゃったから此処を出て行くときは水で綺麗にしようね」
そう言いながらスコットタントは少し夕焼けが近付いたオレンジ色の空を見上げて言った。
「もうじき陽も暮れるから夕食の準備かな」
「わーい」メイルは万歳をした。
「夜は冷えますから焚き火が必要ですな」チキは少し寒そうに肩を震わせ。
「そうだね」
スコットタントが頷くと。
「わーい、焚き火だ焚き火だ」タキは小躍りをして喜んだ。