たんと 12 | 尾川永次のブログ

尾川永次のブログ

小説、ポエム、旅日記などなど徒然なるままに行きたいと思っています

      スコットタント 12

食事を始めて1時間が経ったころ。
「さてと、そろそろ行こうか」
「そうですな」
「おなかいっぱい」
チキとタキは木の実がいっぱい詰まった袋を閉じ、その横でメイルは草の上に足を投げ出し
満足そうな顔でおなかをさすった。

やがて全員が片付けを始める中、スコットタントは何かを感じて振り向いた。
だがあたりは何も変わることのない平原がどこまでも続いている。
「どうしたのタント?」
「いや何でもないよ。気のせいだったみたいだね」
だが片づけを終えて歩き出した時だった。
土の中から巨大な根っこが数本そそり出てスコットタントたちの行く手を阻んだ。
「わっ!!」
タキは叫ぶと同時にスコットタントの足の後ろの隠れメイルはスコットタントの肩で驚きの声を
上げた。
「タント何これ!?」
「僕にも分からないよ」
「こっちから出ましょう!」
チキがまだ塞がれていない場所を指差して叫んだ。
スコットタントは急いで開いている方へ走り出したがそこからも巨大な根っこがそそり出ると
次々に根っこが飛び出して来た。
そして360度全てに根っこがそそり立ちスコットタント達を閉じ込めた。

「どうやら、全て塞がれてしまったようですな」
「うん」スコットタントも辺りを見て頷いた。
「これって木の根っこだよね」
メイルは突き出した根っこに近付いて確かめた。
「つまりこの大きな木の仕業ってことですかな」
チキは振り向いて後ろの木を見た。
すると木の幹に目と口が現れ、そしてゆっくりと低い声で喋り出した。
「お前達をここから出すわけにはいかない」