旅の途中で母が、
「こんなに元気になる日が来るなんて想像できなかったね」っと言ってくれた。
本当にそうだなって。
自閉スペクトラム症(ASD)の私は、
初潮を迎えた中学生の頃から具合が悪くなりはじめて、体調面でどんどん諦めることが増えていった。
何度病院に行っても原因が分からなくて大変だった…
自閉スペクトラム症(ASD)の女性は小学校高学年頃から【体調不良】がよくみられると言われている。
不眠や寝起きのつらさなどの睡眠障害や胃腸の不調が慢性化しやすい特徴があるそうで、私はまさにこのタイプ。
今思えば発達障害からくる二次障害のうつ病のはじまりでもあったのだけれど、当時は病院をたらい回しにされた。
高校時代はほとんど寝込んでいたし、
仕事をはじめても過労で倒れたり休職をしたりと心配ばかりかけてしまっていた。
しまいには引きこもり状態に。
女性のASDは病院でも気付かれなくて、
支援を受けられないまま大人になってしまう人が多い印象。
言語能力が高かったり、
擬態や模倣がどんどん上手になっていて社会性の乏しさも見過ごされやすい。
そんな時に母に言われたのが、
「生きていてくれればそれだけでいい」という言葉。
とても救われたのを今でも覚えている。
当時は必死でほとんど何も覚えていないけれど、家族もそれぞれつらかっただろうし大変な思いもしただろうな。
この前実家に帰った時には祖母から、
「疲れちゃうからもう休んだら?」ってちょっとお掃除をしていただけなのにすごく心配そうに言われて笑ってしまった。
でも、
寝込んでいた時が長かったからその時の印象が強いんだろうなって。
今は朝起きれたり美味しそうにごはんを食べているだけで喜んでくれるし、家事ができた日には大喜びしてもらえる。
親孝行なのか親不孝なのか…