ホテルに泊まる際のマナーとして、


「バスタブに使ったタオルを入れましょう」


と、解説されていることがあります。


実際、チェックアウトされたお部屋に私達が入ると、


そのようにされていることが時々あります。


ホテル通の方々でも、そう思っておられる方が少なくないのです。




しかし私の実感としては、


なんのためにこういうマナーが生まれたのか、


よく分からないのです。



お客様からすれば、わざわざバスタブのお湯を抜いて、使ったタオルを一枚ずつバスタブに入れるのは面倒でしょうし、


清掃スタッフにとっても、バスタブからタオルを回収する手間がかかります。何部屋もやっていると、これがけっこう腰に来るのです。


つまり、誰も喜ばないマナー。




バスタブにタオルを入れる理由としてたびたび挙げられるのが、


滞在中の清掃の場合です。


例えば、二泊三日の真ん中の日で、清掃時にタオルを交換してほしい場合に、


「交換してほしい」という意思表示としてバスタブに入れましょう、と解説している記事が、時々見られます。



しかしその場合も、客室清掃は基本的に使った形跡があれば新しく交換しますから、


バスタブに入っていないから交換しない、ということは無いと思います。


(実際「バスタブに入れて下さい」というホテルもあるそうですが、そのルール自体が不要なのでは、と思います)



なので、


使ったタオルはバスラグの上などに放り投げておけば良いと思います。


本当に、無造作でいいのです。


チェックアウト時も同じです。


(用途から言えば、備え付けのタオルかごを使うのが正しいとは思います。ただ、材質によっては濡れたタオルを入れると傷んでしまうので、私は使いません……)




ちなみに、私がチェックアウトするときには、


タオル類はバスラグの上に一枚ずつ放り投げておくだけです。


そのほうが自分自身も楽ですし、


スタッフにとっても回収しやすいと思うからです。



ただし、これは私という、一人の客室清掃スタッフの意見に過ぎないということも、補足しておきたいと思います。