AKBの商法。 | 現代メディアよろず研究所

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最新ではない映画、本、ゲーム、テレビなどあらゆるメディアについて、鋭い切り口から研究していきます。

ツイッターでは、「街のゴミ箱に何百枚ものCDケースが」という目撃談もあった。


これって要するに、キャバクラ嬢の月一の結果発表&表彰式なわけだけど、キャバクラでさえそれは「楽屋」での話であって、公にはしない。

写真集だの握手会だの、昔だったらブロマイドといったものが「人気のバロメータ」だったわけだけど、ストレートに人気投票ってのはやってはいけないことだった。

なぜなら、アイドルとファンの関係は、少なくともファンにとっては常に1対1であって、それ以外は存在せず、人気投票はそれをわざわざ「貴方は大勢の中の1人です」とファンに向かって言うようなものだからだ。

それに、直接「人気」という基準で投票するような行為を日本人は良しとしない……いや、しなかったからだ。


しかしそこはかつて小学生すらエロの対象として売り出そうとした豪傑・秋元、屁でもない。

たしか雑誌の寄稿では「ファンに負担をかけたくない」とか何とか言ってたが、そんなことも関係ない。

可処分所得の多くを趣味につぎ込める30歳前後の独身かつあまり友達がいないであろう男性をターゲットにしたうまい商売だ。

AKBの初期の頃はたしか、同じCDに違う生写真かなんかを同梱してファンに何枚も買わせるってやり方やってたよね。


CDは売れる、メディアは話題として取り上げてくれる。これほどいいことはない。

こういったやり方に桂南光なんかが激怒していたが、所詮はローカルタレント。
全国区のメディアは大きな金の動くものに迎合するのである。


タブーを侵すというのは多くの人にとって面白い。
しかし、だからこそ侵してはいけないのがタブー。

化石燃料は、ジャンジャン使ってる時は皆調子いいんだけど、実はそれを作り上げるには何万年もかかってる訳で、不可逆的な行為なんだが、それと同じ。
タブーは大衆の常識や美意識、倫理観といった文化の上に成り立つもの。

「合法ですか?違法ですか?違法じゃないならやっていいですよね!」というノリで一度破壊してしまえば、復活させることができるかどうかも分からない。



しかしまあ、この1位と2位の争いって、ドラクエで言うとスライムとスライムベスどっちが強い?ってやってるような感じに思えるんだけど、CD大量買いするような人にとっては琴線に触れるようなリアルさがあるのかもしれないね。
たしかにテレビではアレでも、歯医者の受付やってて笑ってくれたら惚れてまうかもしれんもん。

1人1票でオッサンにやらせたら、大人のエロさを醸し出す篠田や小嶋あたり、女子中高生なら人工的で華のある板野とかになるんだろうか。