結局、待ち合わせてから2時間15分して、アホーチミン到着。



もっちんが営む居酒屋月光まで家からは徒歩で5分かからない。



だいたい2時間後って言ったら、ダラダラ飲めないアタシは帰ろうかってなる時間。



いくら翌日休みでも、浴びるほど酒を飲むってことはアタシにはあり得ない。



美容室から帰ってきたとし子ちゃんも


『なぃしちょったろかい…。はぃ、来ればえぇのに…(何してるんだろうか。早く来ればいいのに…)』と困惑気味。



そうなのだ、アタシの頭から湯気が立ち上っているのをヒシヒシと感じてるのだろう。



そんなことを言っていたら急ぐ様子もなくテロテロと呑気にアホーチミン登場。


『Tちゃん、遅いが!○ちゃん、ずっと待ってるのに!』


アタシの代わりにとし子ちゃんが叫ぶ。



『これ、作ってたの…』と一枚の紙をとし子ちゃんに手渡すホーチミン



見ると定休日が書かれた紙をラミネートに入れたお知らせだった。



『あら…。店に提示できるように作ってくれたんだ…。ごめんね、○ちゃん。

Tちゃんが遅れたのはうちのせいだったわ…。』


とし子ちゃんがそう言って肩をすくめた。



ま、唯一の友達のもっちんが営む居酒屋だから


店に貼るお知らせは自分から率先して作成してるホーチミン。



ホーチミンなりの心遣いなのはわかるが



なんでただ『毎週、定休日、月曜日』に2時間15分もかかるのか、それがアタシには理解できん。



もっちんやとし子ちゃんの手前、呆れた顔だけして言葉は飲み込んだが


それを作ってるから遅れると一言いえば良いだけだろうに。



そしてホーチミンに酒を飲まして帰宅すると



恐ろしいほど散らかされた部屋…。



寒かったので暖をとろうとファンヒーターのスイッチを入れると


ピーピーピー…。



アタシが入れたばかりの灯油。入れてからファンヒーター、使ってないのに



なんで切れるねんむかっむかっむかっ



年末のデジャブか!



新春早々、怒りのマグマが収まらないったらありゃしないわっ(´-ω-`)