お盆近くになると、怪奇現象が話題になりますね。
で、朱子がこれについて、なにかおもしろいことを言ってないか、(朱子)語類を開いてみました。
すぐに見つかりました。
朱子、曰く。
人が心を平静に保ってさえいればよいのだ。
あれこれ意識しすぎると怪しげなことが起こるのだ。(朱子語類 巻三 鬼神)
※ ※ 天才と凡人の差 ※ ※
朱子は怪奇現象を否定はしていないようですね。
孔子も論語の中で、そのような口調でした。
否定はしませんが、それは心が平静でないから、怪しいものに注意が向かうと言っているようです。しかも、起こるとさえ言っています。
朱子の思想は、気の理論の集大成ですから、ここでも気の論理からこういう考えを導きだしている箇所です。
この一節の前後では魂魄について解説しています。魂魄というのは、魂と肉体のことですが、中国の古典では通例の語彙でふつーに心身二元論でしたが、朱子は気の精粗の差程度のちがいだとしています。
※ ※ 心とからだ(身体)の差 ※ ※
わかりやすくいうと、
心とからだの間の差は、気の理論からすると、大きな差がないということ。
ここ、気功でも大事なポイントです。♥️
心のはたらきは、超常的ではなくて、からだのはたらきに近いわけですね。
ですから、精神障害にも作業療法などを利用したり、毎朝の散歩をプログラムにしています。
※ ※
まっ、ともかく、こういう怪奇なものに興味をもったり、まあ、見ることがあったら、心の平静さが足りないと思えばいいですね。
こういうのを見る人って、確かに平静ではなさそうです。
わたしも幼児の頃からよく見ましたけど、なにか不安要因があったんじゃないかと思ったりします。子供は大人のように自分で不安要因を作り出すものではありませんから。
ともかく、大人気ない。
病理的にいうと、子供の夜尿症とかわりないことになります。おねしょ♥️です。
(仏教からいえば、成仏するように努力してみてください。大人らしく♥️)
子供から大人になる過程でこういうことは学ぶものですが、気功をスピリチュアルやオカルトにするのも、学ばないクズですね。そういえば、儒教ではクズのことを小人といいますね。
※ ※ ※
これを書いていると、ホラー映画ではないですが、安藤サクラさん主演の"モンスター"を思い出しました。2024年日本アカデミー賞主演女優賞に輝いた作品です。
"モンスター"は、ホラー映画じゃないですが、わあ、これ、ホラーよりこわいわって思いながら見た映画です。
大人の妄想のために、子供たちがひどい目に遭うという映画です。
子供は敏感ですから、家族の不安にも敏感に反応しますよね。オカルト家族もこんなんじゃないかと思います。子供が被害者になる。
こう考えるとサブカルチャーではすまない社会問題に見えてきます。
こわいですー。
朱子のいうとおり、とても平静とは思えませんわね。子供の発達に影響すると思います。
総じていうと、朱子や孔子は、心の脆弱性がオカルトを助長することに気がついていたんですね。
朱子は、さらに心の脆弱性の反映がオカルト現象だと言っているわけです。
そう読めますよね。
この前後の魂魄論の流れから、それは魂の問題ではなくて、魄(からだ)の問題と読めます。
つまり、からだの脆弱性が心の脆弱性だと言っています。
サブカルチャーでは、オカルトは特殊な精神能力のように宣伝しますが、実は逆です。今風にいうと、大人の発達障害ということになります。
気功のお問い合わせでも、おもしろいのが何件かありました。自分の特殊能力を確認してほしいご依頼です。落武者の霊を見るので、特殊能力あるんですという方もいらっしゃいました。
なにか、悪いことでもしたんですか?
(病院の勤務医もいましたから、おかしいです。)
発達障害と判断しました。
気功のトレーニングには、素質的に不向きです。
はっきり言いますが、統合失調症を発症するおそれがあります。
オリンピック・アスリートから、なにか学べることはありませんでしたか?
適性と努力なしに、いい加減なことは言うな。♥️
※ ※ ※
念のため言っておきますと、朱子や儒教を自由に研究・学習できるのは、日本だけ。
おまけに、渋沢栄一までお札になった。