ようやく、洗髓金経の実際の功法と効能に進みます。


最初の第一式を、百会旋転または四神聡旋転といいます。

頭頂にある百会穴とそのまわりにある四つのツボ・四神聡を円を描くように揉む功法です。


ここで、前の投稿で、スピリチュアル・ボケに気功は必要ないというお話を訂正しないといけないことに気がつきました。

これこそ、スピリチュアル・ボケを治療する最良の気功ですから、スピリチュアル・ボケには絶対に必要な気功になります。


効能としては、統合失調症の改善が期待されますが、中医学的には、この百会旋転とあとに続く聴宮旋転を組み合わせることで、いっそうの効果が期待されます。

スピリチュアル・ボケの方には是非おすすめしたい気功ですが、依存症患者は薬物依存のように自主的に治療を受けることを大抵、拒絶します。

ですから、せっかくの気功もスピリチュアル・ボケ症候群には役に立たないことになってしまいます。


一般の方には、日頃の精神衛生に役立つ自己施術法です。精神疲労を軽減し、ストレスを解消する効果が期待されます。

また、太極拳の鍛練後に疲労感がある場合は、この式を利用することをおすすめしています。これは、太極拳の歩法と足の経絡に関連する症状ですが、足の経絡は頭部・頭頂に達して循環しますが、頭部・頭頂部で気滞が起きる方は、疲労感を感じる場合があります。また、深い太極歩を使用する競技武術でも同様、頭部の疲労感として現れる場合があります。こうした問題の解消にも推奨することができます。


馬礼堂養気功の体系では、座功にもこの百会施転が入っていますね。

すこし気功武術(太極拳など)と座功の関係で、この点を解説しておきたいと思います。先の太極拳での問題を解消しながら、座功(座禅・道家内功)へ無理なく移行する功功として活用することができます。

こういう老婆心が、馬礼堂の心ですね。