朱子です。
学校の教科書でも習った朱子が、気の理論を完成させました。日本では、朱子学として江戸幕府の官学だったと習ったはずです。

朱子はその"語類"の中で、気の理論として理気学説を提唱しました。朱子語類は、現在も大阪公立大学を中心に日本語の現代語訳が続けらていますが、とりあえず、第一巻として刊行されたのが、この理気学説です。これによって、日本語でもようやく気の理論を読めるようになりました。

朱子の前に、気の理論を唱えていたのが、程伊川です。程伊川は、すべての実在は気から生まれることを提唱し、これは気一元論と呼ばれます。
朱子は、気は気だけで働くのではなくて、それは理にしたがって働いていると考えたので、理と気を合わせて、理気と言いました。

程伊川の先生は、あの太極図説を表した周敦頤ですから、太極から理気まで繋がっていることがわかると思います。
ところで、朱子、程伊川、周敦頤は、儒教の学者です。その祖は孔子です。
程伊川(程頤)は宋の朝廷の文化庁長官ような人物で、当時、同じ朝廷の官僚だった蘇軾と論争して勝ってしまった宋代の哲学者です。朱子も最高の哲学者でしたが。

気功の気というのも、儒教によって理論づけらたんです。
これは、現代の気功研究の常識ですから、よく心得ていただきたいです。