「ボストン1947」の映画レビューと興行収入予想

祖国への想いを胸にマラソンに挑んだ実話に基づくヒューマンドラマ。

1936年、ベルリンオリンピックのマラソン競技で日本は世界新記録を樹立し、金メダルと銅メダルを獲得。

国民は歓喜したが、その2個のメダルにはある想いが秘められていた。

日本代表としてメダルを獲得したソン・ギジョン（ハ・ジョンウ）とナム・スンニョン（ぺ・ソンウ）は、日本名の孫基禎と南昇竜として表彰式に上がったのだ。

第2次世界大戦が終結し、彼らの祖国は日本から解放されたが、メダルの記録は日本のままだった。

1947年、彼らは祖国の記録を取り戻すためにチームを組み、才能溢れる若きマラソン選手ソ・ユンボク（イム・シワン）を歴史あるボストンマラソンに出場させることに。。。

監督・脚本・製作は、「シュリ」「ブラザーフッド」などのカン・ジェギュ。

出演は、「1987、ある闘いの真実」などのハ・ジョンウ、「非常宣言」などのイム・シワン、「藁にもすがる獣たち」などのぺ・ソンウ、「THE WITCH 魔女　増殖」などのパク・ウンビン、「夜明けの詩」などのキム・サンホなど。

共同脚本は、「コ死　デスロワイアル」などのイ・ジョンファ。

音楽は、「ジャンルだけロマンス」などのイ・ドンジュン

原題「1947 보스톤」

映倫区分G

2023年作品

韓国映画

配給はショウゲート

製作会社はB.A. Entertainment=BIG Picture

上映時間108分

実話に基づいた作品です。

いやぁ。。。面白いですね。

めっちゃ面白かった。

上映時間108分があっという間でした。

クライマックスのマラソンシーンも、ハラハラする展開で圧巻です。

盛り上げ方も素晴らしい。

実話ベースとはいえ、スポ根ものの王道展開ものです。

ラストはめっちゃ泣いてしまったわ。

ただ、日本に対しての憎しみが描かれているので、日本人なんで、若干複雑な気持ちもしたけど。。。後半はそんな事、すっとんでしまう。

アメリカに対してもあまり良く描いていないけどね。

その感情が邪魔をするかと思いましたが、最後は号泣してしまいました。

かなり良かったです。

この功績によって、戦後、韓国が世界的に認知される様になったんだとか。

スポーツの力って凄いですね。

ほんまめっちゃ感動しました。

この映画を日本で公開してくれてありがとう。

配給会社さんに感謝です。

イム・シワンは、吹き替えなしで自分で走ったんだそう。

マラソンのシーンは大きな見どころです。

めっちゃ熱いです。

ありがちな展開でありながら、いや、だからこそめっちゃハラハラします。

朝鮮半島の歴史や、日本やアメリカやソ連との関係の歴史などを知っていたらより楽しめます。

でも、知らなくても、スポーツを通してこの映画はちゃんと教えてくれます。

この見せ方が素晴らしい。

ちゃんとエンタメしているし、歴史も描いて、ドラマも厚い。

実話とはいえ物語として、エンタメドラマとしては完璧ですね。

占領されていたあの時代を経験した韓国だから描ける作品ですね。

私は、歴史が好きなので、結末は最初からわかっていましたが、それでもドキドキハラハラしました。

さすが韓国映画だし、カン・ジェギュ監督作です。

ほんと、見せ方がめちゃめちゃ上手い。

ただ、やはり多くの日本人には、そこまで深く響くことはないかもしれない。。。

入場特典でポストカードがもらえます。

■興行収入予想

現段階では上映館数54館と少ない。

8月30日（金）からの公開。

同日の公開作品は、「きみの色」、「『Re:ゼロから始める異世界生活』3rd season 第1話「劇場型悪意」」、「Re:ゼロから始める異世界生活劇場型悪意」、「ACIDE／アシッド」、「愛に乱暴」、「帰って来たドラゴン 2Kリマスター完全版」、「映画 THE３名様Ω～これってフツーに事件じゃね？！～」など。

カン・ジェギュ監督作では、1999年の「シュリ」が約18億5,000万円の興行収入で、この作品から韓国映画が日本でヒットして、大量に入ってくるようになりました。

2004年の「ブラザーフッド」が、約15億円。

2011年の「マイウェイ 12,000キロの真実」が、約3億4,000万年。

という日本での興行収入。

さて、今作はどうか。

カン・ジェギュ監督作品なのに、上映館数が少ないですね。。。

大都市部は、ミニシアター系で公開されています。

もったいないです。

まあ、この題材は日本でヒットは難しいですかね。

初登場圏外スタートと予想。

最終興行収入は2,000万円と予想。

星4つ半（5点満点）