「関心領域」の映画レビューと興行収入予想 | roninの最新映画レビュー&けっこう当たる興行成績予想ブログ

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映画大好き、シナリオライター&映画興行予想師(自称)でもあるroninが、劇場で観た最新映画の感想とその映画の興行成績を予想します!

アウシュビッツ強制収容所の隣で暮らす所長一家の暮らしを描くホロコースト映画。

青い空の下、皆が笑顔を浮かべ、子どもたちは楽しそうな声を上げるなど、アウシュビッツ強制収容所の所長を務めるルドルフ・ヘスとその妻、ヘドウィグら家族は穏やかな日々を送っている。

そして、窓から見える壁の向こうでは、大きな建物が黒い煙を上げている。

1945年、一家が幸せに暮らしていたのは、強制収容所とは壁一枚で隔たれた屋敷だった。

 

原案は、マーティン・エイミスの同名小説。

監督・脚本は、「記憶の棘」「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」などのジョナサン・グレイザー。

また、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のA24が製作を担当。

出演は、「白いリボン」などのクリスティアン・フリーデル、「落下の解剖学」などのザンドラ・ヒュラーが所長夫婦を演じる。

音楽は、「MONOS 猿と呼ばれし者たち」などのミカ・レヴィ。

原題「The Zone of Interest」

映倫区分G

2023年作品

アメリカ=イギリス=ポーランド合作映画

配給はハピネットファントム・スタジオ

製作会社はJW Films=Extreme Emotions

上映時間105分

 

 

アウシュビッツ収容所の真横で暮らす所長の家族の日常を描いた作品です。

うーん。。。これは前評判通りの問題作ですね。

面白かった。

壁を隔てただけの収容所。

壁の向こう側で、黒い煙が上り、残忍な事が行われ銃撃音や悲鳴などが日常的に聞こえてくる中という間接的な描写で、子供たちをはじめ普通に日常生活を送る狂気をリアルに描かれていています。

ホロコーストを描いた作品ではありますが、アウシュビッツ収容所内での悲劇は一切描かれていない。

中静音や悲鳴などの音や、所長とその妻のセリフだけで、アウシュビッツで行われている残忍さを描いているのが素晴らしいです。

終始不穏な雰囲気が漂っている。

この感じがまたリアル。

そして、慣れてしまい当たり前になったことによる、無関心こそが最も残酷に見えてしまう。

 

そしてこの作品、固定カメラで、セリフや役者の表情、演技にはフォーカスを当てず、音響やカメラワークによって物語を推察させ進行していく。

この演出は素晴らしい。

役者の演技の見せどころでも、アップがないんですよね。

本当に、観客からすれば遠目にこの家族の日常を第三者として見ているという感覚。

非常に計算し尽くされた持っていき方ですね。

特に音の使い方が凄い。

音で残忍な行為が行われている事を連想、想像させて、映っている平和な映像とのギャップを大きく表現している。

うーん。。。とちょっと唸ってしまう。

それと、逆に映っている映像、絵に奥行きがない構図なんですよね。

これがまた音響と映像の対比があって恐怖感をそそられる。

 

ただ、不穏な雰囲気は良く出来ていると思いますが、全体的にはちょっと単調か。

大きな見せ場というもの特にない。

リンゴのエピソードもあったりはしますが、あまり起伏も大きくないし、ドラマチックな事もあまりありません。

映画というより映像作品な感じがする。

そこら辺を期待していると、ちょっと退屈かも。

観る人を選ぶ作品です。

でも、この映画の音や映像の、演出の表現の仕方に、文字通り「関心」させられたら、ある意味なかなか楽しめると思います。

 

A24らしいといえばらしい作品で、広く万人受けするような内容ではありません。

ホロコーストやアウシュビッツの事を、ある程度知っている事が前提になっています。

常識の範囲内で史実を知っていると、かなり胸糞悪いですよ。

 

第96回アカデミー賞では、アカデミー作品賞、監督賞、国際長編映画賞(イギリス代表作)を含む5部門にノミネートされ、国際長編映画賞・音響賞を受賞しました。

これは、アカデミー賞音響賞を獲ったことに大いに納得です。

 

 

■興行収入予想

現段階では上映館数111館と普通規模公開。

5月24日(金)からの公開。

同日の公開作品は、「帰ってきた あぶない刑事」、「おいしい給食 Road to イカメシ」、「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章」、「劇場版 ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」、「ナイトメア/夢魔の棲む家」、「三日月とネコ」など。

イギリスでは2024年2月2日公開。

北米では 2023年12月15日公開。

ポーランドでは2024年2月9日公開。

興行収入は、約160万ドル。

さて、日本ではどうか

観に行った時は満席でした。

初登場7位スタートと予想。

最終興行収入は3億円と予想。

 

星3つ半(5点満点)

★★★☆

 

 

「関心領域」公式サイト

 

「関心領域」のパンフレットです!

 

マーティン・エイミスによる「関心領域」の原案本です!

 

ジョナサン・グレイザー監督作「記憶の棘」のオリジナル・バージョンDVDです!

 

ジョナサン・グレイザー監督作「記憶の棘」のパンフレットです!

 

ジョナサン・グレイザー監督作「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」のBlu-rayです!

 

クリスティアン・フリーデル出演の「白いリボン」のBlu-rayです!

 

クリスティアン・フリーデル出演の「白いリボン」パンフレットです!

 

ザンドラ・ヒュラー出演の「落下の解剖学」のパンフレットです!

 

 

 

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