「37セカンズ」の映画レビューと興行収入予想 | roninの最新映画レビュー&けっこう当たる興行成績予想ブログ

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「37セカンズ」の映画レビューと興行収入予想

ベルリン国際映画祭でパノラマ部門観客賞と国際アートシアター連盟賞をダブル受賞したドラマ。
生まれた時に37秒間、呼吸が止まっていたことが原因で、手足が自由に動かせない貴田ユマは日々、自分にハンデがあることを突き付けられながら生きていたが。。。
監督は米国で映画制作を学び、これが長編デビュー作となるHIKARI。
一般公募で障害を持つ女性約100名の中から選ばれ、これが演技初経験となる佳山明が主演を務める。
出演は他に、萩原みのり、板谷由夏、奥野瑛太、神野三鈴、尾美としのり、石橋静河など。
音楽は「ブランカとギター弾き」のアスカ・マツミヤ。
挿入歌はCHAI。
原題「37 Seconds」
日本映画
配給はエレファントハウス
2019年作品
上映時間115分

良かった。
めっちゃ面白かった。
ラスト、泣いてしもた。
しかもかなり号泣もんで泣いた。

思い切り泣かせに行ってる映画ではないんです。
泣かせようとねじ伏せにきてる映画ではないんです。
そして、映画自体がそんな特に泣かせる映画ではないんです。
でも、脳性麻痺の女性が自立してく様や、その家族の描かれ方に、勇気をもらえたし感動した。
その姿に、めっちゃ涙があふれます。

主演の佳山明さんがめっちゃいいです。
とてもチャーミングに描かれてます。
声、小さいけど。
自立、自由になりたいという気持ちに共感出来ます。
必死に生きて行く姿は本当に勇気をもらえます。
前半はちょっとドキュメンタリーちっくなんかなと思ってましたが、千葉に行くあたりからドラマがグンと動き出す。
助演の方達もみんなめっちゃ素晴らしい演技をされてます。
観ていて凄く心地良かった。

最初のお風呂のシーンでハートを鷲掴みされた。
それから食い入るようにのめり込んで観れた。
脳性麻痺の女性のリアルな生活が見事に描かれてます。

みんな優しい人たちばかり。
これは映画やけど、こんな世の中だったらいいのにと思う。 

ただ一つ疑問。
どうしていきなり海外に行けるの?
パスポート持ち歩いてるの?
障害者の方はなくても行けるの?

たくさんの人に観て欲しい映画です。
学校とかで、観られるようになるかもしれません。
と言っても、文部省特選的な作品ではないです。
堅い映画ではありません。
ただ、ちょっと性の世界が描かれているから、中学校とかは無理か。
まあ、そんなことはいいとして、素晴らしい作品です。
是非、劇場でご覧になってください。

興行的には、現段階で上映館数47館と少ない。
2月7日から公開の拡大ロードショーには、今作の他、やたらタイトルの長い「劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー/魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO【スーパー戦隊MOVIEパーティー】」(8日公開)に、Jホラーの清水崇監督の「犬鳴村」、上映館数は少ないけど、「グッドライアー 偽りのゲーム」に「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」、レイチェル・ワイズ主演の「ロニートとエスティ 彼女たちの選択」がある。
今作は上映館数が少ない。
少し話題性に欠けますかね。
宣伝に金をかけれないから、口コミを狙ってるのかな。
でも、中学高校生はこの作品、金出して劇場には観に行かないよ。
是非、たくさんの人に見てもらいたいですが、ヒットになるほどの力はなさそうです。
劇場で見逃しても、レンタルや配信で是非観てみてください。
もちろん圏外スタートで、最終興行収入は900万円と予想。

星4つ(5点満点)
★★★★