「凪待ち」を観た。
バイオレンス描写と人間ドラマに定評のある「凶悪」や「孤狼の血」の白石和彌監督が、香取慎吾を主演に迎えて描くヒューマンサスペンス。
恋人の故郷で再出発をしようとした男が、小さな綻びの積み重ねの末に、恋人も仕事も失い、自暴自棄になっていくさまが描かれる。
主人公の恋人を西田尚美、その娘を恒松祐里が演じる。
出演は他に、吉澤健、リリー・フランキーなど。
脚本は「エヴェレスト 神々の山嶺」や「天地明察」や「クライマーズ・ハイ」などのピンク映画出身の加藤正人。
日本映画。
配給はキノフィルムズ。
上映時間124分。
おお。
これはいい。
かなり面白い。
さすが白石和彌監督。
キャラクターの描写も細かい。
各人間の描き方が絶妙。
主演だけじゃなく、まわりの皆さんの描き方もめっちゃいい。
カメラワークも面白い。
演出がいい。
セリフも必要以上のものがなく、心情を上手く表現している。
とても悲しくて、息苦しいくなるほど切ない映画です。
でも、少し、光が差し込む。
その加減が絶妙。
かなり心に響く映画でした。
かなりの秀作です。
香取慎吾は役者としてはあまり好きでないので、いくら白石和彌監督とはいえ少し心配だったんですが、そうではなかった。
いい意味で期待を裏切ってくれました。
とても素晴らしい演技でした。
存在感も抜群。
背もでかいし。
クライマックス手前からめっちゃ感動して、鳥肌がたった。
それにエンディング手前のシーン、凄く良かった。
泣いてもうた。
気持ちが時間を超えてつながって行くところなんかめっちゃ良かった。
感動したわ。
人間の弱さ、優しさ、強さ 色々な要素がぎゅっと詰まってた。
エンドロールでも石巻の今を知る事が出来た。
魂に響いた。
今作は白石和彌監督得意のバイオレンスシーンはとても控えめです。
でもそんなのなくても、とてもいい作品でした。
リリー・フランキーの存在感といい、全体の雰囲気とらいい、白石和彌監督節がバリバリだった。
これ原作なしオリジナル作品です。
オリジナル作品でここまでいいのは久しぶりな感じ。
脚本もいい。
こういう脚本が書きたい。
創作意欲が掻き立てられます。
あまり宣伝してないですよね。
あんまり話題になってないない。
いい映画なのにもったいない。
それにしても、ポスターのキャッチコピーは内容に合ってない。
たしかに犯人探しなサスペンスなところもあるんやけど。。。
もっといいキャッチがあったはす。
興行的には、上映館数85館ほどで、ヒットすれば拡大するような館数。
初週は圏外スタートでした。
ほんとにもっと宣伝したらいいのに。
でも、やはりかなりの良作とあり、だんだん話題になってきてます。
函は小さいけど、けっこうお客さん入ってます。
粘って興行収入は3億円くらい行くでしょうか。
星4つ半(5点満点)
★★★★☆