愛という名のもとに


頻繁に連絡をくれる友達から、
珍しく連絡がなかった。
着信はあったけれど、
折り返しても出ない。
正月で忙しいのかな。
家族もいるだろうし、
その時は、あまり気にしていなかった。

しばらくして、ようやく連絡が来た。

寂しそうに話し出す彼の口から出たのは、
彼の家で長年、住み込みで働いてくれていた
大親友の死だった。

夕方5時に連絡して、
普通に話をしていた。
その2時間後、
部屋に行くと倒れていたという。
身体は冷たくなっていた。
それでも、まだ息がある気がして、
救急車を呼び、心臓マッサージを続けた。
その光景は、想像に難くない。
現実は厳しく、
奇跡は起きなかった。

家族のように生きてきた人だったが、
血の繋がりがないため、
警察は親友の亡骸を連れていった。

まだ、43歳。
事故でもなく、突然死。
誰のせいでもない、突然の出来事。
夢半ばで天に召されたのは、
これも何かの知らせなのだろうか。

生は偶然、死は必然。
誰にでも起こりうる日常。
それでも、そう簡単に割り切れないのが人間だ。
今は彼に届く言葉など無いだろう。

ハッピーに生きるというのは、
時に厳しく、
時にとても苦しい。

働かないことの正義


職業を否定するつもりはない。
もちろん、働くことをダメだとも思っていない。

ただ、アジアで見てきたこと、感じてきたことを日本に置き換えたとき、どうしても違和感が残った。

ミャンマーで、僕の投資の話を持ちかけたお姉さんがいる。

結果、その人にものすごく説教された。

「コツコツ働きなさい。投資ではなくその会社に認めてもらって働きなさい!それ以外に道はない」
ごもっともだと思う。

正論だし、真っ当に聞こえる。

でも――
今そのお姉さんは、
何部屋あるのかも分からないような豪邸を、
皆に内緒で建築中だ。

正直に言ってそんな家は、どんなにコツコツ働いても手に入らない。

一生懸命働くことを正当化するのは簡単だ。
常識人ぶることもできる。
でも、僕から見たら、
それは「真実を隠す一番ゲスなやり方」に見えた。

本当にその人の人生を思うなら、
「一生懸命働いた“先”に何があるのか」まで
話さなければいけない。

僕は、どんな仕事もしてきた。
わざと汚い仕事も選んだ。
自分の殻を破るために。
何も考えず、
死ぬほど働いた時期もある。
もちろん、
他人と簡単に比べられる話じゃないのは分かっている。
それでも、
だからこそ分かることがある。
労働の対価だけでは、豊かにはなれない。

もちろん僕の考えが一般的で、世界中の人が同じ考えになるなんて、思ってもいない。

だから、僕みたいに
悩んで、苦しんでいる人にだけ伝わればいい。

これは断言できる。

豊かになりたいなら、労働を捨てろ。
必ず、その先に未来はある。

年末、年明け。


アジアに馴染みすぎた僕には、
もう季節感というものがほとんどない。

日本にいた頃は、
年末年始はそれなりのイベントだった。

僕の知るアジアでは
新年は1月1日ではない。
もちろん日本と同じ暦の国もあるけれど、
理解できるのはせいぜい旧正月まで。
それ以上になると、正直もう把握不能だ。
それぞれが
「うちはこの期間が休みです」
と主張してくるから、
もう仕事なんてまともにできない(笑)
しかも、
1月1日を重要だと思っていない人たちは、
普通に連絡してくるし、
普通に振り込みまでしてくる。
もう、
好きにしてくれ、という感じ。

2025年は、
信じられないくらい
ハチャメチャな一年だった。

この歳になって
こんな目にあうとは思わなかったな、
と今では少し笑える。
でも、
無事に年を越せたことには
感謝しかない。


そして振り返ってみると、
2025年は
逃げと言い訳の被害者になってしまった一年
でもあった。
逃げているつもりはなかった。
言い訳している自覚もなかった。
でも、
振り返ると確かにそこには
逃げと、言い訳があった。
それを認められたことだけは、
2025年の数少ない収穫かもしれない。


そんな2025年で、
一番お世話になったのは
間違いなく ChatGPT。
過去を分析させたら、
彼に勝てるものはいない。
しかも3ヶ月ごとに進化してくる。
それも、凄まじいスピードで。

まだ「AIっぽい文章だな」と思うこともある。

でも、それ以上に有能だ。
もちろん情報の整合性は疑いながら使う必要がある。
けれど、それすら対話の楽しみになっている。


2025年の後半はAIと対峙することで、
自分の内面ときちんと対話できるようになった。

感情を整理し、
考えを言葉にし、
逃げていたものを
一つずつ見つめ直す。
その積み重ねが、結果として
いくつかの成功に結びついた。
僕の成功は、
金銭的なことだけではない。
失ってしまったものは取り戻せないけど、
失いかけていた信用を、
大きく回復できたこと。
それが、
何よりも大きかった。


今年は、
もう少しだけ、
羽ばたいてみようと思う。