自然も大切だけど、自分も大切に

昨日は横浜。

新幹線でブーンと走る。

横浜駅に新幹線があれば、もっと便利なんだけどな…。

家からちょうど2時間くらい。

昨今のホテル価格の高騰を考えたら、日帰りも当然の選択だ。

お盆の始まりなので少し余裕を見て動いたけど、夕方には名古屋へ戻ってきた。

さて…。

「明日なら会えます。」

別の投資家から連絡が入る。

場所は大阪。

駅から少し離れている。

んー、車だな。

名古屋から大阪なら国道でも行けるので、高速道路を使わない人も多い。

たまには深夜に走ってみるか。

そう思って出発した。

本当に快調。

高速道路を使わない人が多い理由もよく分かる。

国道は信号も少なく、ストレスフリー。

しかし…

嫌な予感。

渋滞ではない。

カーナビが山道っぽいルートを案内している。

車の運転は好きなので、カーブや坂道は問題ない。

問題は……

鹿。

予想は的中。

深いカーブの先や道路脇、あちこちに鹿が現れる。

あー、無理ゲー。

運が悪ければ避けきれない。

約1時間の間に10頭ほどの鹿と遭遇。

ドキドキを通り越して、だんだん笑えてくる。

他の車に先を譲ろうとしても、皆さん知っているんだね。

絶対に抜いてくれない(笑)。

「先頭は任せた!」

そんな空気が伝わってくる。

とりあえず全力集中。

お前らなんかに負けないぞ。

きっと奈良県、滋賀県、大阪府の県境あたりなんだろうけど、あんなに鹿がいるとは思わなかった。

自然も大切。

でも、自分も大切に。
天空よりも、タナ・アバン

ジャカルタでは、いろいろなホテルに泊まった。

でも、ミャンマーに長くいたせいか、どうも大都会が合わない。

ならば、天空のような高い場所ならどうだろう。

そう思って、パークロイヤルに滞在したこともある。

80階以上……正確には何階建てか分からないけど、絶対に少し盛ってると思う。笑

ほかにも、ショッピングモールに隣接したホテルや、モールの中にあるようなホテルも試した。

でも、よく考えたら、そんなに毎日ショッピングモールに行かない。

食事だって、毎回レストランである必要もない。

どこでも住めば都。

それは確かにそうなんだけど、

「今、僕はセレブな生活をしたいのか?」

そう問い直すと、少し違う気がした。

キラキラした生活。

悪くはない。

でも、それをジャカルタでしなくてもいい。

もちろん、考えは変わる。

高級ホテルに住むこともあるかもしれない。

でも今は、少しミャンマーが懐かしい。

毎日、一生懸命に生きていた日々。

今では考えられないほど、たくさんの人と出会い、我武者羅に毎日を過ごした。

無理したな。笑

過去の僕は、頑張りすぎて空回りしていた。

今も頑張っている。

でも、今は少しずつ歯車が噛み合ってきた気がする。

だから今は、あの日々を思い出しながら、新たな挑戦をしている。

生き延びたい。

生き延びたい。

やわらか戦車みたいな生き方は、そろそろ終わり。

その始発点に選んだのは、ジャカルタのタナ・アバンだった。


ここは、住むにはちょうどいい。

ヤンゴンのユザナプラザみたいな衣料問屋の街。

数えきれないほどの服屋さんが、昔の香港の九龍城のように、ツギハギだらけのビルの中にひしめき合っている。

マニアすぎる説明だね。

でも、それも僕の歴史だ。

その街にあるアシュレイホテル。

狭すぎず、広すぎず、ちょうどいい。


タクシーも、バジャイも、バイタクも山ほどいる。

何より、朝食がおいしい。

高級ホテルより、確実においしいんだよね。

飽きた時には、朝中華のお店もすぐ近くにある。

駅も近い。

5分も行けば、グランドインドネシア。

レストランもある。

屋台もある。

マックもある。

そして何より、野良猫がいっぱいいる。

コンビニいく間に10匹はいる。

癒されるねー。



なぜか野良人もいる。笑

この人たちは、屋台の人たち。

その場で働いて、その場で寝る。

The その日暮らし。

アジアだわ。

でも、それがいい。

治安は正直、よく分からない。

でも、問屋街の奥に入りすぎなければ、スリに遭うこともない。

みんなニコニコしている。

少なくとも僕は、怖い思いをしたことがない。

高級ホテルの安心感もいい。

でも、今の僕に必要なのは、整いすぎた快適さではなく、

少し雑で、

少し人間くさくて、

少し懐かしい場所なのかもしれない。

タナ・アバン。

今の僕には、ここがちょうどいい。

ゴールドの誘惑


どこまでも、ゴールドは美しい。


その存在は、美しさを超えて、魔力のようにも思える。



インドネシアに投資を始めた時のことを思い出す。



僕のパートナーは、非鉄金属リサイクルのプロだ。

彼の見立ては、すごく明確で正しい。

仕事に対する姿勢も、経験も、判断も、信頼できる男だと思っている。



彼は以前、金取引で親友に金を持ち逃げされたことがあると言っていた。



そこから立ち直るのは、本当に大変だったと。


僕はその話を聞いた。

彼の生い立ち、家族構成、仕事に対する熱意、宗教観。



いろんなものを見て、彼を信頼するに至った。



その時に、強く感じたことがある。


それが、金の魔力だ。


どれだけ心を許した親友でも、目の前に金があると、一瞬で変わってしまうことがある。



これは僕自身も経験している。



これは、裏切りというより、豹変なのだと思う。



もちろん、盗みは悪い。

悪いことに決まっている。



でも、目の前に何億円もの価値があれば、人は気の迷いを起こすことがある。



これを理解できない人は、意外と多い。


「私は目の前に何十億円あろうとも、悪いことはしない」



それは当たり前だと思う。

そう言える人が普通だと思う。



でも、人間は豹変することがある。


しかもそれは、本人にも制御できないことがある。



たとえば、銀行強盗ならまだ理屈としてはわかる。大金を狙うという意味では、悪いことだけど、理由は見える。



でも、なぜタクシー強盗が起きるのか。

タクシーにある現金なんて、せいぜい数万円かもしれない。

襲う理由も、襲われる理由も見つからない。



それでも、そういうことが起きる。


これこそが、人の豹変なのだと思う。



もうその瞬間、いつものその人ではなくなっている。



世の中は、法律や契約や管理体制というシステムで、そういう豹変をなるべく防いでいる。



だから僕は思う。


「あの時の彼が悪いやつだった」


そう考えるだけでは、足りないのだと思う。



僕は、悪いことをした人をたくさん見てきた。

「なんでそんなことをするの?」と思うこともたくさんあった。



でも、その人たちが普段はいい人だったのも間違いない。



だからこそ、僕は思う。


「この人は絶対に安心」


そんな言葉は、この世にはない。



人を疑って生きたいわけではない。

でも、人を信じることと、仕組みを作ることは別だ。



僕は、そのリスクを最小限にして、

自分のコントロール下に置けるものだけを、投資対象にしたい。



今回、僕らはゴールドの世界の入口にいた。


正直に言えば、僕も口元が緩んだ。

一瞬、夢を見た。



彼はそのまま進み、僕は別の道を選ぶ。


彼はすぐに大金持ちになるかもしれない。

それはそれで、彼の道だと思う。



でも僕は、そのやり方は続けられないと判断した。


もちろん、彼に気を使うなら、一緒に進むべきだったのかもしれない。

でも僕は、もうそんなに若くないのかもしれない。



楽しく生きてこそ人生。



経験上、これは楽しくない。



初めての途中下車かもしれない。


でも、結果を見るまでもなく、

僕の決断は揺るがなかった。