世の中悪い事ばかりじゃない
毎日変わらぬ日常にも人の優しさは溢れている
2023年末
大晦日の日
買い物から帰る途中
おかしな動きをするハトが道路をヒョコヒョコ脚を引きずるように歩いていた
多分車かバイクに轢かれたのか、あたったのか
僕は異常に気がついて見ていたら
近くの警備員のお兄さんがそっと抱きかかえてどこかに連れて行った
もちろん治せるのかどうかもわからない命
そっと草影に置いて様子をみている
自分の飲水を与えたりして…
手助けを躊躇する人も多い世の中だけれど、自然と手を差し伸べることができる人も沢山いる。タイ人も優しいんだな
僕は身内に障害者の人が何人もいるので、同じ様な人が困っているなと感じたら自然に声をかけてしまう。良い時もあれば邪魔だと思われるときもある(笑)でも、なんの見返りを求めるわけでもない行動の結果が『ありがとう』なのか『自分で出来るから大丈夫です!』であるか、それは大きな問題ではない。困ってたら手助けできて嬉しいし、困ってないのなら大丈夫なんだなと嬉しい。
ミャンマーのヤンゴンにいた時はエスカレーターに乗れない人に何度も遭遇した。
乗るタイミングが読めないのか…
そりゃそうだよね。電気もないところから大都会ヤンゴンに買い物に来たら初めての経験ばかり。そんな時にそっと自然に手を取り一緒に乗ってあげる場面に遭遇すると何故か心がほっこりする。
全ての場面で自分が対応できるわけではないし、僕のようなおっさんが困っている若い女の子の手を急に握ってエスカレーターに乗ってあげるのも躊躇してしまう(笑)世の中良くできたもので何故か誰かが現れて手助けをする。
自分の出来ないことを自然に出来る人は素敵だなと思うし、自分もそうありたいなと思う。
今住んでいるバンコクには毎日悪いニュースも多い。大都会は荒んだ心も多い場所だけど、僕の住んでる街は沢山の警備員に囲まれて道を渡る時さえもサポートしてくれる。仕事と言えばそれまでかも知れないけれど、目が合えばこんにちはと微笑んでくれるし、子供と道路を渡る時なんてわざわざ子供の手をとって一緒に歩いてくれる。
なんて優しさなんだろう…日本では感じたことがない。僕はそんなみんなの優しさを感じながら毎日を過ごしている
年も明けて2024年正月早々に友達から連絡がありバンコクで話をしていると、どうも様子がおかしい。翌日無理やりバンコクの病院に連れて行くと即手術が必要と診断されてそのまま手術、入院となった。
ある意味おせっかいかも知れないけど、僕は放置できなかったんだよね。自分の体験を通して病気との向き合い方を知った今は放っておけない。
こんな行動も他人に手を差し伸べることと同じなんだよなと感じる。ありがとうが欲しいわけじゃない。おせっかいが過ぎたら笑って誤魔化したら良いのかな。
何事もそっと自然に寄り添うことができればもっと楽しい時が過ごせる。助けるとか助けられるなんて大袈裟なものではなく、自分がどちらの立場になっても自然に受け入れられたら良いなと思う。
世界中どこにいても優しい人たちはいる。困った時手を差し出せば必ず誰かが助けてくれる。
どんなに立派な人よりも最後の時を迎える傷ついた鳩にそっと手を差し伸べた彼の行動には敬服する。
彼にはきっと良い未来が来るさ