講師の中島基浩です。
前編に引き続いて、№31~№60まで記します。
〇ミクロ経済学<攻め>
ここのところ厳しい出題が続いていましたが、本年のミクロは比較的与しやすい出題が並びました。問題文の誘導に乗っかってうまく計算できれば、5点満点も可能な出題でした。基本の重要性が表れている問題が多かったです。
〇マクロ経済学<攻め>
ミクロほどではないにしろ、与しやすい出題でした。若干難しいところもありますが、これまた問題文の誘導にうまく乗っかることができたかが、ポイントになりました。見慣れないモデルについての問題にしても、焦らずに簡単な数値を代入して当たりをつけるなどすると対応できたと思います。
〇財政学・経済事情<攻め>
比較的対応しやすい出題だったと思われます。海外経済でロシア・ウクライナが出題されるなど、見慣れない選択肢があったかもしれませんが、内容は平易だったので、大概の受験生は正誤を的確に判断できたと思われます。4点確保、できれば5点満点を狙いたい出題群でした。
〇経営学<守り>
例年並みの難易度です。ということは、難しいです。3点取れれば御の字でしょう。学部などで専門的な勉強をしていない限り、経営学の選択肢1つ1つの学説を把握するのは、至難の業でしょう。3点取れていれば御の字という出題状況です。経営学はやはり難しいです。普通の受講生は、よっぽどのことがない限り経営学で勝負するのは、おすすめできません。
〇国際関係<攻め>
今年は比較的与しやすい出題状況です。3問は確実に確保、できれば4点取りたいです。№55は例年通り英語の出題です。粘り強く問題文からヒントを獲得できれば、見た目ほど難しくはなく、何とか正解したいです。時事や世界史、地理などの周辺科目から、国際関係にアプローチするという学習方法が有益だと思われます。
〇社会学<攻め>
社会学神話は健在です。社会学は5点がっぽりいただきましょう。学説と人名のキーワードを、ポケモンを覚えるように、インプットすれば、見返りで5点getできるでしょう。キーワードを抑えていて、違和感のある選択肢は外していけば、正答にたどり着けるはずです。国家一般職受験の観点で言えば、社会学は4点~5点を計算できる、安定的な得点源にできます。
今年はわりと計算できる科目が多かったような感じがします。
一方、行政学の難化傾向は注視する必要があるでしょう。
行政学は量の少なさと政治学との関連の強さで、おいしい科目だったのですが、この難化傾向が続くと、考え直さないといけないかもしれません。
憲法、民法(2科目分)、行政法、ミクロ・マクロ、社会学あたりまでは必須として、残りを政治学、財政学・経済事情、国際関係などから自信の持てる科目を選択する、というのが無難かと思います。
11月も終わりです。
今年受験の方も、追加募集などが思わぬ自治体からなされるのが、公務員試験の常ですから、気力をできるだけ保って、準備を整えておきましょう。
来年受験の方も、就活が何かと気になる時期です。
一度の人生。
民間企業もいいなあと思うなら、そういう自分を大切にしてください。
まずは、社会とどう関わりたいか、どうつながりたいか、どうしたいか。
根本のところをできるだけ早く固めておきましょう。
そのうえで、やっぱり公務員だと思うのなら、試験勉強しましょう、面接対策しましょう。
がんばって。