講師の中島基浩です。
令和4年度(2022年度)国家一般職試験の№31~60まで、正答率データを基に分析してみました。
参照記事です。
〇ミクロ経済学<攻め>
とっつきにくそうな問題もあったものの、手を付けてみると解けていたという方が多いでしょう。定番問題は過去問の類題の演習で対応可能です。見慣れない問題も、問題文の条件に忠実に従っていくと、活路を見いだせる問題だったと思います。ミクロも4点かできたら5点欲しいです。
〇マクロ経済学<攻め>
ミクロと同じようなことが言えます。ミクロ・マクロを通じて、過去問に沿った勉強、過去問を超えない勉強を心がけるとよいでしょう。№40がやや難易度が高かったようです。しかし、4点は確実に確保したいです。
〇財政学・経済事情<守り>
財政学は過去の出題例に沿った問題であり、比較的回答しやすかったように思えます。一方経済事情の3問はなかなか歯ごたえのある問題でした。細かい知識や、今までの傾向になかった出題であり、難しかったです。財政学・経済事情は3問確保が精いっぱいかもしれません。
〇経営学<守り>
例年地雷科目である経営学。今年も地雷です。№47と№48と№49が特に難解です。経営学部などで経営学を専門に勉強していないと、選択できないです。№46と№50の2問どまりという受験生が多数いたものと思われます。地方上級などの経営学とは、同じ経営学でも国家一般職は別科目という位置づけでいいでしょう。
〇国際関係<守り>
今年は従来通り地雷科目になりました。№51は何とか消去法で正解にたどり着きたいです。№52~54は世界史の現代史や時事の知識などを応用すれば、道は開けます。№55は英文でハードルが高そうですが、国連軍であることに気づけば、正解肢を拾えるでしょう。あわよくば4問取れるかもしれませんが、3問で守ってよしとするところだと思います。
〇社会学<攻め>
社会学神話は健在です。学者の名前、キーワードの組み合わせに加えて、国家一般職の過去問で学者の学説の基本内容を押さえておけば、得点は可能です。№60が過去問にはない内容でしたが、正解肢を一本釣りできる問題です。4問いや貪欲に5問正解を狙いましょう。
今年の特徴としては、行政学の難化ということが挙げられます。
ただ、来年としては易化することも考えられ、また政治学との相性の良さを考えると、行政学は勉強のレパートリーから外したくないところです。
それに、皆さんは行政府の一員になるのですから、行政学の知識はダイレクトに役に立つでしょう。
また、財政学・経済事情、特に経済事情の難化は、速攻の時事に目を通せばよいという従来の勉強法が、通用しなくなるかもしれないという方向性を表しています。
しかし、あくまで「かもしれない」であり、これも来年は易化することも十分にありえます。
推奨選択科目としては、地上などとの併願を考えると、憲法、行政法、民法×2、ミクロ・マクロ、政治学、社会学の8科目に加え、自分にとって相性のいい科目を1~2科目準備しておけば万全でしょう。
何週間か後の日曜日に、筆記試験は控えています。
流されそうな日常、そういう緊迫感を持つのは大事です。
いつもいつも、ピリピリする必要はありません。
しかし、時に「時間はそうたくさん残されていない」と認識することは大事です。
本試験にピークを持っていくように。
1日前でも1日後でも、ピークがズレては意味がありません。
普段から日曜日にピークを持っていく習慣をつけておきましょう。
がんばって。