講師の中島基浩です。
公務員試験の中で、数が一番多いのは市役所の試験でしょう。
市役所を受験する受験生も多いですし、第一志望の度合いも高いでしょう。
市役所を受験する際には、なぜ国ではなくて、都道府県でもなくて、市役所なのかということを言えないといけないです。
そのためには、市役所の仕事の特質を考える必要があります。
市役所は基礎自治体という位置づけです。
専門科目の憲法で勉強することですが、住民と密接に関係する基礎自治体と、その上の広域自治体の二段階構造が、現行憲法では求められてます。
現行憲法では、市役所等の基礎自治体を廃止するのならば、現行憲法を改正する必要があります。
一方都道府県を道州制等に移行することは、現行憲法で可能です。
つまり、市役所は本質的な自治体であるのに対して、都道府県にはそこまでの必然性がないのです。
住民と直接関係する市役所においては、住民との距離が極めて近いことが、市役所の仕事の特質として挙げられます。
人とふれあう仕事がしたい、という方は市役所に向いていると思われます。
住民との距離が近いというのは、やりがいとも言えますが、しんどいとも言えます。
地域でどうしようもない、誰も何も動かないとなれば、最後は市役所の出番です。
例えば独居老人が孤独死して、ゴミ屋敷みたいになっているアパートを最後に誰が片付けるかというと、最後の最後は市役所職員の出動ということになります。
食物連鎖のピラミッドで、落ち葉を土に変える微生物がいますが、市役所職員は言わばこの微生物のような役割を果たします。
連日の突然の雷雨です。
面接試験の際にも雨具を用意しておくようにしましょう。
7月も半分です。
来年受験の方は、勝負の夏です。
公務員試験の勉強をしつつ、大学生活も充実させましょう。
がんばって。