市役所の仕事の特質 | 中島基浩公務員試験合格ブログ

中島基浩公務員試験合格ブログ

公務員試験講師歴24年、「文系のジェネラリスト・試験のスペシャリスト」の講師中島基浩が、公務員試験受験生に有益な情報を提供します。「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社),「全体の奉仕者への道~知って得する!公務員試験のヒント」(GalaxyBooks)発売中。

 講師の中島基浩です。

 

 公務員試験の中で、数が一番多いのは市役所の試験でしょう。

 市役所を受験する受験生も多いですし、第一志望の度合いも高いでしょう。

 

 市役所を受験する際には、なぜ国ではなくて、都道府県でもなくて、市役所なのかということを言えないといけないです。

 そのためには、市役所の仕事の特質を考える必要があります。

 

 市役所は基礎自治体という位置づけです。

 専門科目の憲法で勉強することですが、住民と密接に関係する基礎自治体と、その上の広域自治体の二段階構造が、現行憲法では求められてます。

 現行憲法では、市役所等の基礎自治体を廃止するのならば、現行憲法を改正する必要があります。

 一方都道府県を道州制等に移行することは、現行憲法で可能です。

 つまり、市役所は本質的な自治体であるのに対して、都道府県にはそこまでの必然性がないのです。

 

 住民と直接関係する市役所においては、住民との距離が極めて近いことが、市役所の仕事の特質として挙げられます。

 人とふれあう仕事がしたい、という方は市役所に向いていると思われます。

 住民との距離が近いというのは、やりがいとも言えますが、しんどいとも言えます。

 地域でどうしようもない、誰も何も動かないとなれば、最後は市役所の出番です。

 例えば独居老人が孤独死して、ゴミ屋敷みたいになっているアパートを最後に誰が片付けるかというと、最後の最後は市役所職員の出動ということになります。

 食物連鎖のピラミッドで、落ち葉を土に変える微生物がいますが、市役所職員は言わばこの微生物のような役割を果たします。

 

 連日の突然の雷雨です。

 面接試験の際にも雨具を用意しておくようにしましょう。

 7月も半分です。

 来年受験の方は、勝負の夏です。

 公務員試験の勉強をしつつ、大学生活も充実させましょう。

 がんばって。