4月10日、BS松竹東急で映画「道頓堀川」が放送されてました。興味があったので早速みました。
原作 宮本輝
監督 深作欣二
俳優 松坂慶子 真田広之
内容(movie walkerより抜粋)
「邦彦がまち子に会ったのは、母の納骨の日の早朝だった。彼が大黒橋の上で道頓堀の絵を書いている時に、足の悪い犬を追ってきた彼女と会ったのだ。
邦彦は道頓堀川に面した喫茶店「リバー」の二階に住み込み昼は美術学校に通い、夕方からは店で働いていた。「リバー」のマスター武内の一人息子・政夫は邦彦の高校時代の同級生であり、日本一の玉突きの名人になるといい武内と衝突、家を出ていた。
武内は納骨を済ませたその日、精進おとしだといって、邦彦を行きつけの小料理屋「梅の木」に連れていった。邦彦はそこでまち子に再会した。
彼女は店のママで、もとは芸者だが今は不動産業を営む田村がパトロンだった。その日から邦彦はカンバスにまち子と足の悪い犬の絵を書くようになった。
しばらくして犬がいなくなり、邦彦とまち子は道頓堀川筋を探したが見つからなかった。そのお礼にとまち子は彦邦を夕食に誘い、その夜「梅の木」の二階で二人は結ばれた。
ビリヤードで次々と勝っていた政夫は試合に必要な金を作るために、まち子にたのんだ。邦彦が学資を払うために高利の金を借り、返済に困っているとまち子をだましたのだった。
政夫の裏切りを知った邦彦は「リバー」に置き手紙を残して店を出た。
息子の不始末を知った武内は政夫を探して、千日前のビリヤード「紅白」を訪れ、そこの女王人ユキから政夫が東京まで勝負に出かけたこと、そして、ユキがかつてビリヤードしていた武内にどうしても勝てなかった玉田という老人の孫娘であることを知らされる。
武内は息子と未来を賭けて勝負しようと思い「紅白」で特訓を始めた。その頃まち子はパトロンと別れアパートを借り、邦彦と生活しようと邦彦を探し、口説いた。
邦彦が学校を卒業するまでの二年間だけでいいから一緒にいたいというまち子に、邦彦は大きくうなずいた。
「紅白」では東京から勝負に負けて帰った政夫と武内の試合が始まった。試合中に武内は政夫が幼ない頃、ビリヤードのために妻の体を他の男に売り、金を作ったことを告白した。
父と子の争いを見ていられなくなった邦彦は外へ出ると、「リバー」の常連のかおるが、幇間の石塚に包丁を振りかざしているのを見る。
それを止めようと二人の間に入るが一つきに刺されてしまう。帰りの遅い邦彦を待ちながらまち子は窓の外を見ると、いなくなったあの犬がエサを漁っていた。犬を抱き上げ頬ずりするまち子の後を、赤く点滅させたパトカーが、道頓堀の方向へ消えていった。」以上が概略です。
主人公は、二人です。喫茶店「リバー」の二階に住み込み昼は美術学校に通うが、小料理屋理ママと関係を持つ邦彦とその喫茶店の主人竹内鉄男です。
ニューハーフ、キャバレーのダンサー、ゲイボーイ、ハスラーなど道頓堀を舞台に色々な人々が登場します。皆それぞれの悩みを持ち生きていきます。邦彦も学校に通うが生きがいを模索しているし、武内哲夫は、ビリヤードにのめり込んで、妻に売春させた過去を持っていた。
一方で、息子の政男をビリヤードから足を洗わせるため親子でビリヤード対決するシーンは、迫力があり面白かったです。腑に落ちないのが、ラストシーンで邦彦が包丁で刺されて死にかけてしまうところです。何故、まち子との幸せな生活がまっているのに殺してしまうのか。原作では、どうもそうなってないようです。深作欣二監督の脚本により松坂慶子と真田広之の恋愛映画になってしまい、印象深くするために又は忘れられなくするためにラストを用意したと思いました。
原作者の宮本輝作品は、ブログで「蛍川」「泥の河」の感想を書かせてもらっており、文章の巧みさに感動したことを書きました。今度、原作をよもうと思いました。
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