ぼく、ロンです。
西陽があたって眩しいです。
さて、今年のお正月花↓より
今回は「木瓜(ボケ)」の花に
フォーカスを合わせてみたいと思います。
ぽってりとまぁるく上品に咲く木瓜の花。
バラ科の植物。
よく見ると、枝には棘が。
梅や桃と比べて
妖艶さがあるように思います。
夏目漱石先生の『草枕』にて
こんな一節があるそうです。
「世間には拙を守ると云う人がある。
この人が来世に生れ変るときっと木瓜になる。
余も木瓜になりたい。」
「拙を守る」とは
「不器用でも愚直に生きる」ことを意味して
夏目漱石先生が好んだ言葉だという。
そして
世渡り下手でも正直である生き方を守っている人が生まれ変わったら
きっと木瓜になるという。
うぅむ、ぼくにはちょっとよく分からない。
そしてまた
木瓜の花を見ると
ママが必ず思い出す言葉が
こちらの作品↓にあるという。
『家栽の人』
作:毛利甚八
画:魚戸おさむ
発行:小学館
5巻に「木瓜」をテーマにしたお話があり
『草枕』の上記の一節が引用されている。
そのお話の中で
「なれないものに憧れて苦しむより、気持ちよく自分自身でいた方がいいもの。」
という登場人物の台詞があり
この言葉が心に沁みて仕方がなかった時代がある
と、ママが遠い目をして話す。
人生に失敗をしたとしても
自分に正直に生きようと決意した
きっかけの言葉だったらしい。
さておき
生まれ変わったら、何の花になりたいか。
そうだなぁ
ぼくは花にはそんなに興味がないからなぁ。
ママは?
ママは木瓜の花になるのだろうか?
「ママはね、生まれ変わったら、どんな花でもいいから、ロンちゃんのそばで咲く花になりたい。」