ぼく、ロンです。






「ロンは、酔っ払いが嫌いなんだよ。」と
パパがフォローします。
だからぼくは何度もそう言っているのに。


それは5月2日の夜のこと
楽しくお酒を飲み、しつこくぼくにちょっかいを出してきたママの顔面に、ぼくは噛みつきました。






ほうれい線と呼ばれる部分に1センチほどの傷ができ、出血しているママ。

ぼくはちょっと反省。

そんなぼくを見て、ママは


「安心してください。噛みつかれてませんよ。」


と、ニッと笑います。


あ、ほんとだっ!
ニッと笑うと、
ほうれい線に隠れて傷が見えない!

(その写真は自粛します)


と、そんなふうに

とにかく明るい、ぼくのママですが、

続く連休に行った実家から
少しシュンとして帰ってきました。

(ちなみに実家でも顔の傷のことを聞かれ、上記の芸を披露したそうです)





(実家そばの公園脇のバラが可愛かった)






ママが話してくれたところによると

実家にいるママの妹
御年16歳の柴犬さくらちゃん、

おじいちゃんとのお散歩から帰ってくると

お出かけしていたおばあちゃんや
久しぶりに実家に戻ったママが
家にいることに気づき

走って、階段を登って、ママとはしゃいで

そして

呼吸困難になったのか、パタリと横に倒れ、
痙攣してしまったのだそうです。


その後しばらくして落ち着いたものの

夜になり、また呼吸の荒くなるさくらちゃん。




(明け方にはいつも通りのんびり寝ていました。ほっとして、涙がほろり。落ちているドッグフードがつぼ。)




ママにとって

さくら叔母ちゃんにもぼくにも訪れる「その日」を思うことは


心臓も
頭皮の毛穴も縮むほどの恐怖、なのだ。



ママの好きな
まるなみけいこさんのブログにこんな言葉があったのだそう。




まるちゃんは私に

色んな事を教えてくれました

散歩の楽しさ

人間によりそう生き物の優しさ

どんなに行かないで欲しいと

願ったって

いずれ来る別れ

 

そして

喪失感に暮れた

悲しい日々も

癒える時が来ることも

 




これを読んだとき
ママは「ほんとう?」と
まるなみさんに心の中で聞いたそうです。


それは決して猜疑心からではなく

慰安の気持ちからだったと、ママは言う。



さくら叔母ちゃん、安静にね。
ロンより。