数奇なる奴隷の半生 | Love Faith Alive

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この本もそうだけど、黒人の人が書いた、こういった自伝本て、どれも  みーんな男性なんだもんね。

よって、黒人女性が書いた自伝本って、1冊も読んだ事がなく・・・。 ハリエット・タブマンは女だけど、自伝本は出てないし・・・。あったら読んでみたい・・・。

著者のフレデリック・ダグラスは、奴隷の子として生まれ、市場で何度も売買され、20歳の時に北部へ逃亡。その後、奴隷解放に貢献した人で。

毎回こういう本を読んでると、自分がこの時代に奴隷として生きてたら、一体どういった行動を取るだろう?と、考える。が、想像出来るのは、反発してスグに殺される・・・ってイメージしか湧かず・・・。いかに黒人の人って、忍耐強いのだろう、と思う。

ところで、人類の始まりは、黒人から、って説がある。我々の祖先は黒人だって。太古の昔、アフリカから寒い地方や暑い地方に散らばり、その地の気候に適した肌の色(白とか黄色)を持つように変異した、と。黒人が寒い地域で暮らせないのは、元々暑い地域に順応したメラニン色素の多い肌の色の為、紫外線の少ない地域に行くと、ビタミンDが不足する。ビタミンDは、きのことか魚類に多く含まれてて、食べ物からも摂れるけど、その必要量の半分は、紫外線を浴びる事によって体内で作られる。よって、足りないと、病気になってしまう。逆に私はメラニン色素が薄いので、強い紫外線を浴びると、くたびれるワケでして・・・。

話が逸れた。

この人は、奴隷として酷い扱いを受けてても、独学でコッソリ読み書きを学んだり、学ぶ姿勢がとてもあった。まあ、そういう人が数々の自伝本を書いてるんだもんね。勉強って 自分を裏切らない。そして、キリスト教を信仰してた人の多くが、人を人として扱ってなかったって事実に、驚愕する。著者も言ってたけど、『この国のキリスト教とキリストのキリスト教との間には、この上なく大きな相違を認める』と書いてあった。確かに。宣教師が鞭を持ったり、赤ちゃんを強奪する者が教会員だったり、お金を巻き上げる男が分会のリーダーだったりと、本当に酷い矛盾だ。『彼らは、見たことのある兄弟は憎むのに、見たことのない神を愛していると公言する』うん、確かにそうだ。

また、奴隷の人達がよく歌っていたと言うのは 知られた事なんだけど、歌うのは『最も不幸なときに一番唄うのだ』『悲しみを紛らすためによく唄ったが、幸福を表すために唄ったことは ほとんどない』と書かれてあり、やはり経験した人でないと語れないな、と。以前何かの本で、彼らが唄うのは、彼らが満足して幸福だからだ、と書かれてるのを読んだ事があったので、オイオイ、全然違うじゃねーかよ!!って思って。

それと、この人は、人前で演説したりもしてたけど、周りの人達からは本当に奴隷だったのか?と疑われる位  知的で雄弁、かつ奴隷訛りもなかった為、もっと奴隷らしく たどたどと喋るように、と指導があったものの、無視。それは、見世物になったり、白人の奴隷制廃止主義者たちの言いなりにはならないって言う意思表示であって。

何て言うか・・・こういう人が居たのは、凄く誇りだなあと・・・。そう言ってしまうのも何だか安くさいけど・・・。色々と考えてしまいます・・・。

1845年4月28日かー。

生まれてない。(当たり前だ)
ハーポもまだ生まれてない・・・。

177年後に読まれてると知ったら、一体どんな気分なんだろう。そして、177年後にも  まだ差別があると知ったら・・・。

この人の人生を、無駄にしてはいけないね・・・。