こんにちは、
今子宮頸がんワクチンについていろいろと取りざたされていますが、癌患者さん本人からの体験談はとても参考になりますので、お伝えします。
仁科亜希子さん「子宮頸がんを語る」キャンサーボード23.3.27放送
紹介、
子宮頸がんで闘病生活を送られ、現在では女優さんとして復帰されお仕事をされております仁科亜希子さんにお聞きします。
仁科さんは、およそ20年前38歳の時に子宮頸がんにかかりました。
以来子宮ガン検診、、ワクチンでの予防の重要性などを講演会などで啓蒙されております。
Q.仁科さん現在はどのような状態ですか?
A.治療法としては様々な方法をしていただいて
元気でおりますけれど20年近くなった今でも様々な後遺症に悩まされています。
例えば、リンパ節を切除しましたのでリンパ浮腫(リンパの流れが悪くなり身体の一部がむくむ症状)といって私の場合は左足がほとんど象さんみたいな形になっりました。
それから卵巣も取りましたので更年期障害のような症状があったり、子宮と卵巣と膀胱が近いので多くの方に見られる排尿障害の症状があり、当時はとても切なく辛いものがありました。
Q.お元気そうでお仕事に復帰されていても抱えているものがおありになるんですね?
A.子宮頸がんを手術して助けていただきましたが
それ以降は自分一人で闘わなければいけないのですが、やはり後遺症というもので肉体的・精神的なことでやはり怯えて恐怖にいつもいなければいけないことと時間的にもかなりマイナスな面が多かったです。
金銭的にもかなり負担でした。
やはり良いかなと思うといろいろちょっと試してみたり、自分のためにと無駄なことかもしれませんが何かにすがらずにいられないこともあります。
Q.先生、治療して治ったといえる状態が、
そうとは言い切れないものがある、どこか変えなければいけないことがあるというのはどうしてですか?
A.病気そのももの再発云々というのは5年くらいたつと、
ちょっとほっとすると思うのですが、ただ後遺症ですね。
これで悩んでいる方が非常に多くて、なるべくだったらガンになる前に発見することですね。
仁科談
なるべくではなく絶対、ガンにならない方がよいと思いますよ。
その後に胃にも出来たりしますし、やはりガンというのは一生引きずっていかなければならない病気だと思いますから、絶対にならない方がいいです。
Q.予防しということになりますが、
検診とかワクチンがありますが、仁科さんはどのようにお考えになりますか?
A.私も十数年、検診の大切さを皆さんに訴えてきましたので、
検診イコール治療にもなってくるような優れた検診ですし、それほど大変なものではありませんので、ただ日本女性の恥ずかしい思いとか奥ゆかしさがある故、なかなか行きにくいところですけれども本当に一人でも多くの人に検診を受けていただけたらうれしいと思います
Q.検診の時に異常があれば、そこで治療ができるということですね?
A.その場で簡単な治療をしていただいてすむわけですから、
すごく優れた検診だと思います。
Q.後はワクチン、やっと認可されたというわけですが、
なかなか思ったような普及が難しいこともあるかなと思うのですが?
A.日本の方はワクチンに対してマイナスなイメージを
持っていらっしゃるんですがワクチン後進国って言っていいのかなぁと思います。
第1次予防 → ワクチン
第2次予防 → ガン検診
そうしますと日本から子宮頸がんが無くなるし、
世界から子宮頸がんが無くなるかもしれませんもの。
「思春期外来」とは、
自治医科大学付属病院(栃木・下野市)では、
一般の婦人科が依頼と併せて(分けて)「思春期外来」を開設し、
毎週水曜日、子宮頸がん予防ワクチンの接種を受けられます。
担当の医師は、
これは小学生でも中学生でも若い子が受けやすくすることで作った外来なんです。ワクチンもこの外来で処置するようになっています。
Q.思春期外来というネーミングが受診に行きやすいですよね?
A.婦人科はなかなか行きにくいですが、
そういった外来があればかかりつけみたいな感じで受けてもらうといいですね。
Q.まだまだ10代前半ですと子宮の仕組みとか働きとか
あまり知識のないお子様にワクチンの意義とか教えて
受けさせるのはちょっと難しい部分もあるんですが、
そのあたりはいかがですか?
A.日本の家庭の中で医学のこととか身体の仕組みのこととかの話し合いとか話題がないのでそこから少しそういう話題を家庭の中でしていただくことが一番早いかなと思うのですが。
パパの役目もあって、父親も積極的に子供と寄席棒医療の話をすることも重要。
パパが帰ってきて、今週こういう検診をしてきたんだよと生まれたときから話題にしていただければ自然に家庭の中で知ることが出来る。
私のところは、私が病気をしましたので娘が6歳の頃から自然に話題になるのですけれどそういった環境作りが非常に大切ではないかと思います。
Q.小さい頃から10歳前半になればこういったワクチンを受けるんだと自然に教えていかれると一番いいわけですよね?
○子宮頸がん、予防ワクチン、国ではどう普及させてゆこうと考えているのか?
厚生労働省、小宮山副大臣に聞きました。
「小宮山副大臣談」
子宮頸がんのワクチンについては、唯一予防が出来るガンということで一生懸命、NPOの皆さんと力を注いできました。
今年度の補正予算で子宮頸がんワクチンの助成が出来るようになりました。
平成22年度、23年度、国と自治体が半分ずつ助成して行うものです。
将来につきましては、予防接種部会で予防接種全体について審議をしていきますので、その中にワクチンの助成をしっかり位置づけたいと思っています。
対象となる子供たちの年齢ですが、11歳から14歳というのが一番効果がある年齢であるといわれています。
日本では13歳から16歳とちょっと上に設定されましたので集中的に3回、中学1年生で接種することを推奨します。
そして自治体が今までやっていた11歳も洩れなく助成の対象になるような形を取っています。
皆さんのご理解がいただければと思っています。と結んでいます。
「この子宮頸がんワクチンについて」
担当医:癌研有明病院 名誉医院長メディカルディレクター
武藤徹一郎医師に聞きました
A.癌のいろいろな治療法は進歩しますが、一番重要なのは予防なんですね。
早く見つければほとんどの癌は治るんです。
それは検診ですよね。
今回のウィルスがハッキリと癌の原因だとわかったのは画期的なことで、ガン研究の成果のひとつです。
女性にとっては、子宮頸がんのリスクがほとんどなくなるってことは大変なことだと思います。
昔、はしかなど予防注射がありましたけれど感覚的にはそれと似ているようなもので、ウィルスに対する抗体を注射するわけですけど女性にとっては万々歳のニュースではないですかね。
Q.仁科さんは、ワクチン普及のための講演活動をなさっているんですが、
今一番の思いはどんなことですか?
A.日本の女の子が本当に公平にどこに住んでいるとか
どこに所属しているとかでなく、皆さんがワクチンを打てる環境を整えていただきたいこと、後はボーイフレンドが出来たら検診に行こうね。
というのをメッセージとして、私は役割ではないですが、
こういった仕事に関わったものとして伝えていきたいと思っています。
Q.先生、仁科さんのような存在もあってワクチンも普及してきていますけど
やっと公費が認められてきた段階でこれから先必要なことはどういうことですか?
A.これを定着させることですね。
公費助成が毎年続いてくれないと意味がない。
そういうことを医療従事者がしっかりサポートして運動を続けてゆくことが必要なのかなと思います。
Q.最後に女性たちにメッセージをお願いします。
A.声を大にしていうのは、「絶対にガンにならない方がいい」ので、
ワクチンと検診2本立てで防げるのですから、一人でも多くの方が受診していただくことを願ってやみません。
○子宮頸がんは予防の時代へ!
担当医師は、
まさに子宮頸がんというのは予防できる時代になったと思うのです。
ひとつは、ワクチンという一次予防が出来る。
もう一つは、ガン検診という二次予防が出来る。
この2つのことを皆さんがしっかり受けていただければ
日本の国から、あるいは世界の国から子宮頸がんが無くなる日が来るのが
夢でないということを声を大にして言いたいです。
と結んでいます。
この番組は、2010.12月に放映された再放送ですが、今回が「キャンサーボードTVガン最前線」の番組は終了されてしまいました。
日本医師会の提供で、ガンに特化した有意義な番組でしたが1年で終了してしまう現状が、日本のガン医療に対する啓蒙活動の実情ではないでしょうか。
とても残念です。
<ヒデちゃんのコメント>
仁科亜希子さんが語っているように、ガンは、手術が成功したとしてもそれで治癒というものではなく、後遺症や再発・転移の恐怖につきまとわれながら、一生付き合っていく病気であると言うことをすべての方に認識してほしいと思っています。
主治医任せにして悩んでいるのではなくて、ご自身の命を大切に正面から向き合ってほしいと思います。
ガンは治療することも大切ですが、予防・未病に全力を傾けることだと医師も仁科亜希子さんも切実に訴えています。
予防・未病にもっとも近道は、人間が本来持っているガン排除のメカニズムを知って、免疫力を強化することが負担の少ない処方であることに関心を持っていただきたいのです。
がん細胞は誰でも1日に5000個くらい出来ているそうです。
それを白血球のリンパ球がガン排除しているから発病しないことがわかっています。
そのリンパ球の活力が低下するとガンが固形化して進行し始めるのです。
1cmになるのに約10年以上かかると言われています。
その間に免疫力が強化されれば、ガンにならないですむのです。
日本免疫治療学会が推進している在宅で出来る「ガン基礎免疫治療」が、
在宅で出来る、ガンの予防・未病対策に、手術後の再発・転移予防に安心を与えてくれるものと確信しています。
<完>