大晦日は神戸を拠点に活動していた
作家・久坂葉子の命日。
今から70年近く前に小説をはじめ
戯曲、コント、演劇、絵、詩、エッセイ、音楽など短い活動期間の間に
ものすごい量のオリジナル作品を創っていて、
本当に生粋のクリエイターだったんだなぁ、と思う。
また、一人の女性としては
激しい恋をし、心がズタズタになるような結末に
もがき苦しんでいたそうで、
1952年の大晦日、21歳の若さで
阪急六甲駅で電車に飛び込んで
自殺という形で生涯を終える。
亡くなる当日も遺書の様な作品を書き上げた後、
京都まで恋人に会いに行き、
神戸に戻って男友達とカフェでくつろぎ、
さらにその後で忘年会にも参加していて、
最期まで人との繋がりの一瞬一瞬に身を委ねながら
目に、ココロに焼き付けたのかなぁ、と。
数年前に久坂葉子展に行った時、
自筆原稿や手紙、写真、自作の灰皿など
たくさんの展示品を観た。
親しい人に手紙を書くのが大好きだったようで、
一枚の便箋の中に、これでもかという位に
インテリジェンスなジョークを詰め込んだものがあり
それを書いている時の楽しそうな表情がイメージできた。