300万円のローンを私に迫った直後、
Bは何事もなかったかのように、急に甘い言葉を投げてきた。
B
「M~あなたは、私たち二人は来世でまた出会うと思いますか?」
M
「うん。結婚する前に会いたい。」
B
「来世はもっと早くしましょう。
私たちは一緒に小学校、中学校、大学へと進み、一緒に仕事をして、そして結婚する。」
M
「そんなに長い間、一緒にいるの(^^)」
B
「そうですね。
お互いを忘れてはいけない。
来世も、私たちは今のように愛し合わなければならない。」
M
「はーい。魂を見つけあおう。」
画面越しに交わされる、未来どころか「来世」の約束。
私はその言葉に、安心したような、包まれたような気持ちになっていた。
でも、この会話の途中で、
ふとBの"亡くなった奥さん"のことが頭をよぎった。
Bは以前、
「夜中にひとりになると、妻の姿が次々と浮かんできて、泣いてしまうことがあります」
そう話していた。
あれほど愛していた奥さんの存在は、
この"来世の物語"の中で、どこへ行ってしまったのだろう。
そんな疑問が一瞬浮かんだ。
けれどそのときの私は、
「もう私は、奥さんを超えた存在なのかもしれない」
そう思いたい気持ちを、無意識に選んでいた。
今、振り返ってみると分かる。
Bは、
追加の入金や大きな決断を迫った直後に、
必ず"甘い未来の話"を差し出してきた。
不安を与え、
決断させ、
その直後に「愛」で包む。
知らないうちに私は、
"アメとムチ"を、完璧なタイミングで使い分けられていたのかもしれない。



