ワールドベースボールクラシック(WBC)の日本での1次リーグ・プールCが終了し、日本の侍ジャパンがトップで準々決勝に進み、14日(日本時間15日)にマイアミでベネズエラと戦うことになった。今回、地上波・BSともテレビ放送は一切なく、Netflixが日本での放映権を独占し、契約している一部の人しか見られないという事態に違和感を覚えた。約150億円で独占契約したようであるが、大谷選手はじめ大リーグで活躍している日本選手及び日本のプロ野球のトップ選手が出場しているにもかかわらず、ライブでプレイする姿を見ることが出来ず、一般の日本人、野球ファンを失望させた。各テレビ局も放送もできないのに、盛り上げようといろいろな番組企画をやっていたが、あまりにも空虚で盛り上がりに欠けていた。テレビという媒体が曲がり角に来ているという印象さえ持った。試合中は、スコア経過も分からず、ネット上の文字による速報だけが頼りというアナログ時代に逆戻りした感がある。これでは、盛り上がるはずもなく、出場した日本選手もその雄姿を見せられず可哀そうなくらいであった。

 

日本にとって、プロ野球は一番人気のあるスポーツの一つで、一種の国民的文化ともいえるが、今回、Netflixというアメリカ企業の企みにより、日本人の楽しみが無残にも奪われた感がある。WBCを見たければ、お金を払って契約しろというビジネス戦略が見え見えで、反発して反Netflix  になった人も少なくないと思われる。彼らにとって、150億円は大した額ではなく、今回WBCを乗っ取り、次は大リーグそのものの放映を独占しようと計画しているらしい。日本で大谷選手たちの活躍ぶりを見ようとNetflixに加入すれば、そのお金はアメリカに流れていき、日本のテレビ局がNetflixから映像をもらうため払うお金も皆アメリカに流れていくことだから癪だし釈然としない。今は、NHKが2029年まで大リーグの日本での放映権を持っているので、日本人も大谷選手等の活躍をテレビ中継で見ることが出来るが、放映権料が上がっているので、このままだと日本で大リーグの中継を見ることが出来なくなりそうである。

 

スポーツとテレビ放映という関係といえば、テニスのテレビ放映がほとんど地上波から消えた印象がある。テレビでテニスの試合を見る機会がほとんどなくなるとともに、テニスというスポーツの人気がどんどん下がってきている印象がある。テニス競技の放映権をどこかの有料サブスク企業が独占しているからだと思うが、人気ガタ落ちで残念な限りである。個人的には、卓球とテニスの両方をやっているが、卓球は、テレビ東京を中心に、テレビ放映がよくあるので、今となっては、卓球のほうがテニスよりはるかに人気があるスポーツとなっている気がする。

 

スポーツは好きだが、お金を出してまでテレビで見ようという人は限られており、スポーツ人口の減少を招くだけである。本当に好きな人は、高いチケット代を払っても観戦に出かけるし、テレビで見ようという人は、お金を払ってまで見ようとは思わない人が大半である。それでもそのスポーツのテレビ中継を見ようという人たちにその人気が支えられていることを忘れてはならない。お金に余裕のある人達だけを優遇していると、いつかはしっぺ返しを食らうことになると思われる。そういう意味では、今回WBCの運営母体がお金欲しさにNetflixだけに独占権を与えたことは非難されるべきであろう。一般のファンを軽視しているといつの日かその人気が陰っていくような気がしてならない。

 

日本のプロ野球も地上波での中継がほとんどなくなり、やってもBS中心である。トップ選手は、どんどん大リーグに行ってしまうので、花形選手も減り、テレビ中継もめっきり減ってきて、人気もどんどん下がっているような気がする。今までのプロ野球の人気は、テレビとともに上がってきたものであり、巨人が弱くなり、中継も減ってきているので、個人的にもテレビで野球を見る機会が大幅に減ってきた。テレビというメディアの衰退、野球人気の衰退、これも時代の流れであろうか?