さて2日目は自転車でGo。
プランとしては、大徳寺まわり、とくに高桐院の曝涼(虫干し)展→金閣寺→等持院という北山めぐりコース。
が、高桐院の曝涼は予定に入っていたのに、大徳寺本坊の曝涼を把握してなかったのが計算違いの原因となりました。ま、嬉しい誤算ではあったんですが。
 
 
 東寺: 講堂(国宝)
いや、そもそも・・・ホテルが八条口だからまずは東寺に寄ってから、と思ったのが大幅な遅延の原因で(^^;
 
いやいや、とはいえ、やっぱり見てしまえば感動。「立体曼荼羅」の素晴らしきかな・・・
んが、だけではなく「小子房」の堂本印象から宝物館の特別展まできっちり見る。そりゃ遅くなりますわな。特別展は「東寺の明王像」というテーマで、国宝「五大明王像」から「軍荼利明王像」、良かったですよ。
なんか画像だけだと、昨日の醍醐寺と区別が付きませんが。
ちなみに、10/28からは五重塔初層の特別拝観やら、講堂の須弥壇北面特別公開「曼荼羅世界に入る」など新たな特別公開もはじまっているようで(~12/4)。この時期行かれる皆様、お見逃しなく。
 
 
 
で、ずーーーーーと北上し、大徳寺へ。
途中通りかかる興聖寺、通称「織部寺」。残念ながら、拝観謝絶。古田織部の墓のほか、曽我簫白の墓もあるそうな。
 
 
さて大徳寺。まずは高桐院の曝涼展から。
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 客殿南庭
この、寺院の曝涼ていうのは今回が初めてだったんですが、凄いもんですね。なんというか、この、無造作な並べ具合が。
「~展」とは付くものの、純然たる“虫干し感”ありますね。そこに大勢の人が群がって、「いい機会だから見せてもらってる」図式が、実に味わい深い。なんだか展示即売会風でもある(笑)。
でもそれが永徳「維摩居士像」やら探幽の「文殊・普賢像」やら等伯の「玉甫紹琮 頂相」と来るんだからシビレます。特に永徳、怪物めいた迫力がさすが。そのほか「稲葉良籌像」(重文)、玉甫紹琮の一行書、一休の墨跡など。
さらに客殿に伝・銭選「牡丹図」(重文)、仏間の前に李唐「山水図」(国宝)と唐絵も並んでまあ実に豪華。あれだけ人が出てるのに、みんな曝涼に気が行きすぎて細川三斎の茶室「松向軒」に人がいなかったりするのもいい感じ(笑)。
 
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それにしてもここは何度来ても素敵なお寺。苔のアプローチでみんな写真撮ろうとして気を遣ったり遣われたり遣わなかったり遣ってもらえなかったりするのがアレですが。
 
 
続いて総見院。こちらは重文「織田信長公坐像」が特別公開(~11/30)。香木で2体作り、そのうち1体を見つからなかった遺骸の代わりに火葬され、京都市中に香が薫りまくったという、その片割れ。・・・てことはあれも香木なんですよね?
しかし怖かった・・・。信長は永徳による肖像画とかも結構サイコに怖いし、若い頃はともかく、年取ってからはああいう怖い容貌だったんでしょうねえ。そりゃ松永久秀も荒木村重も、真打:明智光秀も謀反しますよね。怖いですよ。
ご当人のほか、嫡子・信忠をはじめとする子供たち、濃姫、お鍋の方など一族のお墓も特別公開中。
 
で、ここで・・・ご案内の方が誰かに高桐院には触れず、「本坊の虫干し展、見に行かれました?」と話しているのを聞いて、あ、本坊の曝涼は高桐院以上のイベントなんだな、と感じ、行ってみることに。いやそもそも当然、行くべきだったわけです。
 
大徳寺本坊。これは昨年行った時の写真ですが。
 
ホントに。凄いのなんの・・・ていうか、大徳寺蔵の牧谿「龍虎図」が2種類ある(ともに重文…)って知りませんでした・・・。
牧谿では例の必殺国宝「観音図・猿鶴図」3幅対も出てるし、利休の添え状付きの「芙蓉図」(重文)もあるし、一体どういう天国なんでしょう・・・。それも「さわっちゃダメよ」っていう至近距離で見れますし。美術館では照明も絵自体も暗くてどうしても見えない「天山」印(足利義満の鑑蔵印!)を初めて肉眼ではっきり見ましたですよ(美術館だと暗いし距離があるしでちゃんと見えたことがない)。
 牧谿「観音図・猿鶴図」(国宝)
なんといっても・・・「観音・猿鶴」を見れたのが嬉しい。出光で何度も見た長谷川等伯の「竹鶴図屏風」の鶴の元ネタですよね。2日後には同じ大徳寺の聚光院でも永徳の障壁画の中にもこの鶴を見ましたし、鶴モティーフの、まさに古典。この牧谿のオリジナルいっぺん見てみたいなあ、でも東京にいると見る機会がないなあと思ってたので、すんごい興奮。
出光といえば、俵屋宗達の虎もここの「龍虎図」の虎が元ネタですよね。あれはもう“パロディ”に近い改変ぶりですが。
 
そのほか。
大徳寺所蔵の頂相といえばなんといっても国宝「大燈国師(宗峰妙超)像」ですけど、個人的には重文「大応国師(南浦紹明)像」が好き・・・。
南宋の「十王図」とか・・・ 「明兆筆」と付箋のある「十六羅漢図」とか・・・ 高麗の「楊柳観音像」とか・・・凄いのが多すぎて、逆に目が留まらないという・・・
唐絵の凄いのが多いから長沢蘆雪「龍虎図」でも「新しいなあw」なんて。
 
いやもう、ほんと眼福。結局、拝観終了時間15:30までいて、金閣寺とか、等持院とか先は断念。しかし、うん、凄いものを見た。
 
大徳寺の曝涼もこれ以上人が増えると、管理するお寺にとっても見る側にとっても良い事なさそうなので煽るべきではないんでしょうが(ま、こちらの駄ログをご覧になる方も多くないのでいいでしょう)、タイミングが合うならこれはぜひぜひ!見るべきものですね。
10月の第2日曜の一日のみ、しかも雨が降ると取り止めでまた翌年、というのはなかなか予定しづらいですが。今回も当日夜明け前までは降っていて、あやうく中止になるところでした。でも日中、特に午後は天気も回復、風も涼しくて絶好の虫干し日和に。ラッキーでした。
 
 
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で、大徳寺本坊のすぐ近く、石庭で有名な大仙院へ。
こちらのお庭・・・凄いですね。猛烈な銘石のコレクションで、どこよりも高密度。
竜安寺とかより動きがあって見ていて楽しく、前日見た西本願寺の「虎渓の庭」や醍醐の三宝院庭園よりコンパクトで流れが一本なので分かりやすい。ま、禅的な意味性はさておき、ですね。
一方でこちらのお寺、とてもお話好きというか、庭園や解説される際にも法話的な内容を沢山お話してくださいました(お寺のHPにも出てます)。解説してくださった方とは別ですが、先代の住職(今は“閑栖”)がかなり名物キャラっぽい方のようで。
 
ちなみに例の醍醐寺三宝院庭園を作る際には、秀吉はこのお寺の石も没収しようとして、当時の住職だった古渓宗陳が身を挺して防いだという逸話があるんだとかで、昨日見たものと今日見たものがそういう関係性っていうのも珍しい(笑)。
 
と、いうわけで・・・ちょっと予定のメニューはこなせなかったんですけど、なにせ途方もない唐絵のコレクションを拝見してしまったし、大満足。結局今回は金閣寺・等持院へは行けずで、来年以降に持ち越し。
しかしまあ、2日続けて予定以上のものが見れて、今回は結構ラッキーつづき。そして明日は桂離宮・・・
 

 
昼食は大徳寺エリアの中にある精進「鉄鉢料理」の「泉仙」で。ま、結構な賑わいの中、私のようなお一人様はほとんど見かけませんでしたが(^^; 一人でもなんとか行けます。非常に「らしい」物がいただけますし、実際とても美味しかったし、こちらもオススメ。
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最後、器が全部重ねられるというのが面白い^^