一日に2本記事を上げたことってなかったなあ。多分。
その「へうげもの」でおなじみ古田織部の没後400周年、それと本阿弥光悦が京都・鷹峯に活動の地を得てから同じく400年という琳派のメモリアルイヤーが重なった2015年、桃山~江戸初期をテーマにした展覧会がたっくさんありましたね。京都国立博物館の琳派展は行かなかったんですが(何しろ激混みだったようで)、私もけっこう見た気がします。で・・・わたくし、今年は展覧会記事を全然上げませんでしたので、いちおう行ったものをまとめておこうかと。
織部関連
1 松屋銀座8Fイベントスクエア「古田織部展」

昨年の秋に岐阜まで繰り出して「大織部展」を見た後だったのでテンション最高潮とはいかないものの、茶入から懐石具まで織部様式のモノが様々、さらに書状関連など各種史料が並ぶのは古田織部展ならでは。
展示構成的にやや錯綜している感じはありました。
展示構成的にやや錯綜している感じはありました。
8-9 湯島天満宮宝物館「利休を超えた織部とは」展

出品元が大半、例の古田織部美術館ということで、出光とか五島とか根津とかで見慣れた名品とはまたちょっとテイストの違う(特に造形的に)、どことなく怪しげな作品が並んでいて面白かった。
なんていうか、その、骨董市かヤフオクに出てきそうな雰囲気というか(^^;
9-10 出光「躍動と回帰 ―桃山の美術」

なんていうか、その、骨董市かヤフオクに出てきそうな雰囲気というか(^^;
9-10 出光「躍動と回帰 ―桃山の美術」

織部様式の破調要素に重点を置いた構成で、いつもに比べ、伊賀・備前の花入・水指あたりにウェイトが掛かっている感じが新鮮。出光お得意の唐津も釉薬柄杓掛け(?)の朝鮮唐津の花入・水指など、アグレッシヴな作品が目立ってました。
それでも湯島で見たヤツらよりずっと大物感があるのは、やっぱ道具としての品とか格とかの問題なんでしょうかね(笑)。
それでも湯島で見たヤツらよりずっと大物感があるのは、やっぱ道具としての品とか格とかの問題なんでしょうかね(笑)。
10-12 畠山記念館「桃山茶陶と「織部好み」」
まあコレクション展なので、だいたい2年にいっぺんくらいの感じでやってる織部展なわけですが、出品数は少なくとも大名品ぞろいなので、「イヤー」の締めとしては良い感じでした。ダイレクトに織部に繋がる由来を持っているのは「十文字割高台茶碗」。そのほかも御所丸、黒織部などの茶碗や、備前緋襷水指、伊賀花入「からたち」、それに素晴らしい青織部の手鉢とか。
コレクションから考えれば五島・根津あたりも織部展やろうと思えばやれるはずですけど、今年はレギュラーのコレクション展の範囲内での見世でした。
琳派関連
1-3 畠山記念館「THE 琳派」

これもコレクション展。まあしかし、点数も多くはないのに粒揃いですよね。光悦の月に兎の扇に茶碗「雪峯」、宗達下絵・光悦書の古今和歌巻、光琳の小袖に手鉢、抱一の十二ヶ月花鳥図・・・。即翁の眼利き力なんですかね?
2-3 MOA美術館 「燕子花と紅白梅」 光琳アート -光琳と現代美術-

「なにー!?「燕子花図屏風」と「紅白梅図屏風」が競演だって!?」とちょっとの用事に引っ掛けて行ったMOA。しかし翌月には根津に「紅白梅図」が降臨したのであった(光琳だけに)。わりと現代作家側からの表現にウェイトの置かれた展示構成でした。
4-5 根津美「燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密」

しかして根津で見る「燕子花」&「紅白梅」この2点、。MOAは向かい合わせだったが、こちらは横並びで堪能。宗達筆・烏丸光広書の「蔦の細道図屏風」、光琳の「孔雀立葵図屏風」もよかった。光琳関連の「小西家文書」が多い点もGOODでした。
5-7 サントリー「着想のマエストロ 乾山見参!」

やっぱ周年ものの特別展は、こういう集中度の高い企画性のほうがありがたい。これ、良かったですよ。
・・・もっとも、光琳・乾山は今回特に何周年て訳ではなかったと思いますけど。
10-12 静嘉堂文庫「金銀の系譜ー宗達・光琳・抱一をめぐる美の世界」

京都が琳派祭りで盛り上がる中、東京での琳派イヤーの締めくくりはここ。要はコレクション展ですけど、満足度が高かった。修復なった宗達「澪標・関屋図屏風」はもちろん感動。光悦のほか、近衛信尹、松花堂昭乗、烏丸光廣と「寛永の三筆+1」の書が見られたのも良かった。あと抱一。あの方、なんか銀地になると俄然冴え渡るサムシングがあるんですよね。
山種美術館「琳派400年記念 琳派と秋の彩り」 と 箱根の岡田美術館「箱根で琳派 大公開~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~」は行かなかった。というか、岡田のほうは、まだやってますね。江戸琳派主体の第2期はむしろはじまったばかり位の感じか。
ま・・・琳派はさすがにちょっと満腹感もあるんですが(^^; また2016年も桃山&琳派で新たな感動があるんでしょうか。それとも全く別の世界との出会いがあるか・・・?