romances-sans-parolesさんのブログ
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映画『父と暮らせば』

昨夜、BSで映画『父と暮らせば』を鑑賞しました。

・・・なので、今日のブログはただの感想文です。





もともと演劇作品であるとか、
井上ひさしさんの戯曲だとか、
そういう予備知識がない状態で見始めましたが、
始まってすぐ、「劇場空間で見たいな・・・」と思いました。



二人芝居。




テレビと舞台はまるで違います。
テレビから聞こえてくるヴァイオリンの音は、
例えそれがストラドであっても、グァルネリであっても、
聴こえるはずの倍音がカットされ、響きの豊かさが半減し、
・・・毛穴で聴く“あの音”は皆無になってしまいます。




CDもMDもYouTubeも、レコード(記録)でしかないのです。






長いセリフを言っている時のブレスとか、
短いセリフを応酬している時のテンションとか、
吐きだされた二酸化炭素やそこにある酸素を通して感じたいものが
たくさんあります。




目だけではなくて、耳だけではなくて、
肌とか毛穴とか骨とか・・・ありとあらゆる感覚器官で感じたいというか。






それにしても、ピカの瞬間を語る原田芳雄さんは、ビックリしました!!!

雲竜型の土俵入りと長崎のモニュメントを合わせたような姿。




2004年の映画だということなので、64歳くらいだと思うのですが、
あの型は、訓練をしていないと出来ないでしょう。


腹筋・背筋・大腿筋。





演じる役者さんによって、変わってきてしまう点もあると思いますが、
父と娘の、素敵なストーリーだと思いましたし、
素晴らしい脚本だと思いましたし、
劇場に足を運んでみたいと思いましたし・・・







映画史に残る作品。

伊良部元投手

サッカーが好きです。


なので、野球を見るのは本当にたまに。
最近は巨人の坂本選手がお気に入りで、
彼の活躍を見るためにチャンネルを合わせることもあります。
ドームに行ったことはありません・・・あ、1度だけありました。
オペラを見るために行ったことがあります。





そんな私ですが、彼の名前を知っていました。


伊良部投手。





大きな身体と、ヤンキースや阪神の縦縞のユニフォーム。
どこか、おどおどした表情。。。





ピッチングをしている時は、鋭い眼光をしているのに、
マウンドを降りると、どこか自信がなさそう・・・そんな印象を持っていました。


こんなことになってしまったので、そんな風に思ってしまうのかもしれませんが。









モーツァルトのオペラ『魔笛』の中で、
自殺をしようとしたパミーナは、3人の童子達に咎められます。


“自殺はよくない!”



それは、西洋の宗教観から来ているものです。




一方で、自殺しようとしてしまうパミーナの心情も理解しています。

人間は弱いのです。






自殺してしまうオペラがない訳ではありません。


トスカは投身自殺をしますし、リューは奪い取った刀で自らを貫きます。
バタフライも自害します。
・・・って、プッチーニばかり思いついてしまいました。



トスカは殺人を犯しているし、リューは東洋人、バタフライは日本人です。




ロミオとジュリエットは、若過ぎました。トリスタンとイゾルデは神話時代の人物。







日本には“切腹”という概念がありますが、
西洋では『死んでお詫びを』などと言いません。



暗に自殺を容認してしまう文化。


それは、自殺してしまった人のことを思いやることでもありますし、
その思いやりの文化は素晴らしいものだと思うのですが・・・





でも、もうそろそろ、その文化には疑問を持ってもいいんじゃないかな。






自殺した場合には保険金がおりないとか、
自殺した人の葬儀には参列しないとか、


それよりも先ず、家族でちゃんと食卓を囲むとか。







死を乗り越えた者は強い。・・・魔笛の歌詞の一部です。







「お母さん。これ、分解してみてもいい?」

「元通りに戻せるなら分解してみてもいいよ」

「元通りに戻せなかったらダメなの?」

「自分の力で作れないものは、壊しちゃいけないの」

sol

ああ、と彼は言った。
ん、と彼女は答えた。

  

 


 

長い沈黙。



  

  

いや、と彼は言った。
そ、と彼女は答えた。







  

  

  

空が青い。


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