そいつ、いや、「それ」はスライムのような半固体で、ルビーのような透き通った赤色をしていた。

 私は目の前で起こっていることが信じられず、ただひたすら刹那の間も置かずに「それ」に攻撃を加えた。

 攻撃。

 攻撃。攻撃。

 攻撃。攻撃。攻撃。

 攻撃。攻撃。攻撃。攻撃。

 攻撃。攻撃。攻撃。攻撃。攻撃。

 しかし、「それ」は半固体の特性をうまく利用して衝撃を吸収してしまうので、まったくダメージを受けていない。逆に、攻撃している私のほうがダメージを受けている。

 ついに、ダメージが私の体力を上回ってしまい、私はその場に倒れてしまった。

 そこで、私の意識は途絶えた。


   


 私が次に目覚めたとき、「それ」は私の前から姿を消していた。

 窓からは日が射している。とても強い日射しだ。この窓は東向きなので、朝でないとこんなに強い日射しは入ってこない。なので、今が朝であることを理解する。

 横たわっているのも何なので、とりあえず、体を起こそうとする。

 そのとき、ふと後方から声を掛けられる。

「大丈夫か?」

 サムライだった。

「ど、どうしておまえがここに!?」

「そりゃ、荒川さんに呼ばれたからだ」

「な、なに!? それはいつだ!?」

「あんたが荒川さんにやられたあとかな」

「な、なぜおまえがそのことを知っている!? 答えろ!!」

「う~ん、それはだな……」

 サムライが一呼吸置いた後に言った言葉は、衝撃的なものだった。


⇒「くゐーん」~「モスコミュール」~