169 ボクの音楽武者修行 ★★★ | ローリング・サンダー・レビュー

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ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)
(2000)
小澤 征爾

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世界のオザワ、昭和37年のエッセイ。
当時、小澤はまだ、世界のオザワではない。

なんとも軽く、人懐っこい文章である。
育ちのよさがにじみ出ている。
ヨーロッパで修行しているときに、
家族に向けて書いた手紙が紹介されるのだが、
手紙はすべて、

「みんな元気?」

という言葉から始まる。
こんな言葉、なかなか使えないよ。

本当に不思議なことに、読んでいて小沢健二を感じた。
都会的なセンスとか、自然にもっている教養とか、
日本における「やんちゃなブルジョワ」というかんじ。
伊丹十三の知性とはまったく異なる「楽観」がある。
どちらにせよ、生まれたときから違うのだ、人は。