とてもとても美しい、おばあさんを見かけた。


それで、
ふと思ったこと。


「変わらないね」と会うたびに言う人。
思う人。
久しぶりに会った時、集まった時、
挨拶のように、交わす言葉。


20代、30代、
変わらないと言い合い続けてきて、
長い付き合いになって、
ところでいつ、わたしたちは、
あ、変わったって思うのかな?


例えば、肌ツヤ、という観点に限って言えば、
50代の「美魔女」はいても、
70代、80代になったら、
どうしたって人は、
きっとかなり変わってるはずだ。


いつか、あ、変わったなって、思うのかな。

徐々にだから、気づかないのか?
いやいや、そんなことないだろう。



でもそれって、
皺の数が増えたとか白髪が増えたとか
髪が薄くなったとか
太ったとか痩せたとか
そういうことじゃないのかもしれない。


変わらない その人の何か


笑い方とか
考え方とか
話している時の、テンポや、間の取り方とか?



その人の中に、
お互いの中に、
変わらないものを見続けられる関係って
すごく素敵なことかもしれない。


変わらないねって言い合うことを、
ほんとにただの挨拶なのか、
果てしなくポジティブなのか、
自己中心的なのかと、
正直、何だか白けた気持ちでいた頃があったけど(目尻の皺が、ひどいことになってるのよ!とか)
それが、歳を重ねた場合の、外見的なこと(だけ)でなくて内面的なことで(も)あると感じ、
そして、
お互いを知り合ってきた記憶の交換のような気もして、
悪くないというか、
心地よいとも言えるような、
気持ちになってきた。


きっとあのおばあさんも、
若い時から素敵な雰囲気をムンムン醸し出して、
(或いは、多少の片鱗だったかもしれないけれど)
今もきっと、
お友だちに、「変わらないわね」って、言われてるに違いない。