アドラー心理学では、「他者に嫌われる勇気を持て」と言っています。

これはなぜかと言いますと、他者に嫌われる勇気が持てないと、
自分自身の真の人生を生きることができないからです。

人間社会におきましては、社会の風習に沿った生き方をすると
称賛され、自分自身の生き方をする人物は異端とみなされて嫌われます。

最近では自由社会となってきていますから、個人の個性が尊重され始めておりますが、
昔はどこの国でも、自分自身の自由な生き方を始めた人たちは、
仲間はずれにされたり、村八分にあったり、毛嫌いされてきました。

なぜなら、社会の風習や習慣からはみ出した行動をとると、
秩序が乱された気持ちになり、気になって仕方がないからです。

また、社会の秩序を乱したものは厳しく罰するという世の中でしたから、
なかなか、自分自身の生き方をすることはできなかったのです。

したがいまして、自分の本当の生き方をするには、
他者から嫌われる勇気がないといけないということなのです。

重要なので、もう一度いいますが、
「自分自身を取り戻すには、他者から嫌われる勇気が必要」ということなのです。


もし、他者から嫌われないように、周囲と同じように生きて、
周囲に波風を立てないように生きるとすると、
もちろん、平和に何事もなく暮らしていけるかと思います。

しかしながら、それでは、他者に迎合した生き方であり、
自分を押し殺した生き方ですので、おそかれ早かれ、
自分の内面に不満やうっぷんが溜まってきます。

もし、このような状態を続けておりますと、心の病になったり、
人生の後半になってから、「今回の人生は、自分の人生ではなかった」と
後悔することになるのです。

他者に迎合して、社会に合わせているだけの生き方をしていると、
次第に、「ありのままの自分を表現したい!」という気持ちが高まってきます。

そして、この気持ちは、深層意識からの悲痛な叫びですから、
他者から嫌われる勇気をもって、思い切って、自分のありのままを
表現することが大切になってくるのです。

自分のありのままを表現し、自分自身を生きるようになりますと、
内面に充足がもたらされ、真の人生を歩むことができるようになります。

ただし、周囲からは、非難や批判、嫌がらせがあったり、
嫌われるということも起きてくるでしょう。

しかし、自分が自分でいることの何が悪いのでしょうか。

自分のあるがままを表現して、何が悪いのでしょうか。

自分をありのままに表現して、自分の人生を生きることによって、
あなたは、本当の人生の意味を見出すことができるようになります。

そして、世界に、個性という素晴らしい花を咲かせることができるのです。

ですから、勇気を持って、自分自身を生きてほしいと思います。

そして、最初は周囲も怪訝な顔をしているかもしれませんが、
いずれは、「そんな生き方があったのか。自分自身でいていいんだ」と、
あなたから重要な真理を学ぶようになります。

そうしますと、周囲の人たちも自由に自分自身を表現しはじめ、
やがては社会全体の雰囲気そのものが変わっていきます。

このようになったとき、あなたは、自分自身でいることによって、
社会を変革したという、名誉ある仕事を成し遂げたことになるのです。