ほらでいっぱいの町にぼくのうそが白い息と共に流れてる -3ページ目

ほらでいっぱいの町にぼくのうそが白い息と共に流れてる

わたしはかもめ。飛べないかもめ。日記みたいなもの。


もう四月、まだ四月。
結局のところ、とりあえず四月。

さすがにクリスマスソングとチャーマンズの『冬のONE SIDELOVE』を聴くのがちょっと違うかな、なんて思う今日この頃。でも、今のチャーマンズは積極的に活動しているみたいでうれしい限り。
話はそれましたが、
昨日は本屋の棚卸し。
文庫本をピッピピッピとカウントしていく。
予定通り、16時頃に終わる。
かなしいことに、もともと本屋は休みなので、本が買えない。しかも、今、一番続きが読みたかった『BLUE GIANT』の2巻が出てるじゃないかぁ。
同僚に「売上に貢献してよぉ。」と言われたが、それとこれとは別な話。
読みたい気持ちが抑えられずに、ライバルのTSUTAYAへ向かう。
しかし、無い。
売り切れ?
申し訳ないけど、平積みになるほどのヒット作でもない。
そばに店員さんが居たのでたずねてみた。
ついでに接客態度もリサーチしてみる。
うむうむ。
なかなか良い対応である。(なぜか上から目線(笑))
結局、売り切れみたい。
しかし、市外にわざわざ出かけるのもしんどいしなぁ。
とりあえずダメ元で、近くのローソンに行ったら、なぜかあった。(苦笑)

うれしい反面、なんとも本屋勤務としては釈然としない思いで購入した。
結局、信号待ちで一話づつ読んでたら、帰宅までに読み終えた。
荒削りなジャズマン志願の主人公が次巻以降どう成長していくのか楽しみである。

早朝、愛犬ビビのナメナメ攻撃で目が覚める。
時間は午前8時過ぎ。
つけたままのラジオからは高校野球の熱気が放出している。
まったくの異空間。
ぼんやりとビビの攻撃をかわしながら、午前9時を迎えた。

今朝は久しぶりに「週刊プレイボーイ」を買った。
吉野紗香さんのグラビアが載っている。
結婚されて私生活も落ち着いたのか、また活動再開はうれしい話題。
でも、ネットニュースで見る限りは、昔のワガママキャラの蒸し返し的な話題がどうも気になる。
今は無き『ひかり荘』で彼女の素の素晴らしさに惹かれているだけにね。
メディアわかりやすいキャラを作りたがるのは致し方ないのかもしれないけれど…。
関西では、今日の深夜に有吉弘行さんの番組に出たのがOAされる。
楽しみ反面、番組の内容によっては落胆するかもと云うおそれにちょっとびくついている。
明日は本屋の棚卸しなので、実際にOAを観るのは明日の夜になりそうです。

ポッドキャストでは、FM東京の優香さんの番組が終わった。
熊本放送の土曜の番組が日曜日深夜に移動。ポッドキャストは継続してくれるのかな?
好きな番組が終わるのは寂しいものです。
いよいよ死期が近づいたようだ。
呼吸をすることさえ苦しさを感じる。
空気の中に限れ込むあらゆる雑な粒子たちが、
わたしの呼吸を妨げる。
ここに来て、地球上の空気が汚れきっていることを実感する。
わたしは唇に全神経を集中させて、
わたしを囲む人たちにある事実を語ろうとしたが、
すでにわたしを蝕む死への汚染は、
ある組織のようにわたしに何も語らせようとはしなかった。
いや、ここで格好つけても仕方が無い。
わたしはこの事実と供にこの世から去ろうとしているのだ。
その方が良い。
誰が何を言おうがそれが正しいのだ。

わたしは警察官として、
長年、ただ悪いやつらを捕まえることだけに生きてきた。
と、言えば、さぞかし偉人として持て囃されたことだろう。
しかし、わたしがしたことは、
組織のために、都合よく事件を処理するために生きてきた。
そのために、本当は罪も無い人間を捕まえて、
何食わぬ顔で、何日も朝から晩まで、
同じ質問を繰り返し、自白に追い込んだ。
最初はこれでいいのだろうか。
わたしにも正義の旗が風に揺られて舞っていたこともある。

しかし、組織という存在は、
常に大きな川の流れとなり、
逆らうものはいつのまにか流されて消えていく。
生きるためにわたしは学んだ。
学ばなければ生きていけない。
たとえ、それがあきらかに間違った方向だったとしても…。

5年前、
わたしが挙げた死刑囚が処刑された。
テレビニュースでその情報を知った時、
わたしは自分の手の平を見つめた。
死刑台のスイッチを押した感覚が手に伝わる。
その死刑囚は、捕まってから数日は「無実」を訴えていた。
わたしたちは、あらゆる証拠を突きつけた。
死刑囚は、その証拠の物を根拠がないと突っぱねた。
しかし、わたしたちはその根拠のないかもしれない証拠を強引に真実へと捻じ曲げていった。
ひとりの死刑囚対組織。
どちらが勝ち目があるかは一目瞭然だ。
12日目の朝、すでに屍のように弱り果てた死刑囚は落ちた。
勝った。
わたしたちはお互いの肩を叩きあいながら、勝利を分かち合った。

数年前、
あるジャーナリストがわたしの元に現れた。
どこかわけのわからぬ出版社から出された本をわたしに渡した。
「こんなものわたしは読まない!」

「これが事実だ!あなたは間違っている。」

真実を求めたものは、真実により消える。
ジャーナリストは真実を胸に抱いたままどこかへ消えてしまった。
上手に泳げないものは川には近寄らないほうがよい。
そう思ったと同時に、わたしは背筋に冷たい刺激を覚えた。
これでいいのだ。

わたしは強引にわたしに言い含めた。

わたしも死期が近づいた。
2年前に妻が死に、
わたしは捨てるに捨て切れなかったあの本を手にした。

ははは。見て来た様なことを勝手に書きやがる。
出版社に抗議の電話でも入れようかと思ったが、
たしか、組織の圧力により、その出版社は大手流通の会社から一切取引をされず、
この本を出した半年後に倒産したはずだ。

わたしは気になる箇所をもう一度読んだ。

ちがう。そうじゃない。
わたしは決して自白させるために拷問まがいのことはしていない。
していないはずだ。
そりゃ、手ぐらいは出た。
あの頃は当然の行為だ。
わたしは悪が許せなかったのだから。

その本を読んだ数日後、
わたしは急に胸が苦しくなり、
救急車で運ばれた。
運ばれながら、わたしの手にある感覚が蘇ってきた。

「わたしは殺していない!」

そう言って、死刑囚は死んでいったと本の最後に書かれていた。
「本当なのか?」
わたしと違うわたしが疑問を投げかけてくる。

わたしの意識が徐々に霞がかかったように薄れていく。

わたしは地獄行きだな。
死刑囚はわたしを待っているだろうか。
そして、わたしに殴りかかってくるのだろうか。

死ぬ直前、
わたしの枕元に人影が浮かんできた。
その人影は卑屈な微笑を浮かべているような気がした。

「残念ながらあなたは死刑囚には会えませんよ。」

どうしてだ。
わたしは声にならない状況で人影に問うた。
わたしの周りにいる人々が何事だと集まってきた。
心拍数がゼロになる瞬間。人影はこう言って消えた。

「死刑囚。いや○○さんは天国へ行きましたからあなたとは逢えませんよ。じゃ、よい地獄めぐりを!」