ほらでいっぱいの町にぼくのうそが白い息と共に流れてる -28ページ目

ほらでいっぱいの町にぼくのうそが白い息と共に流れてる

わたしはかもめ。飛べないかもめ。日記みたいなもの。

にーなはヒデユキの手伝いをしながらホールの様子を探っていた。
それを見て、ヒデユキは、


「おぃ、にーなぁ。そんなにホール戻りたいなら戻ってもいいぞぉ。」


と言ったが、にーなは苦笑しながら、


「いや、違うんですぅ。ホールは忙しいかなぁって思ってぇ、ごめんなさい。」


「まぁ、それならいいけどさぁ。これから忙しくなるんだから頼むぜぇ。」


ヒデユキがぶつぶつと言ってると、
厨房のドアが開いて、洗い場の制服を着たえりかが入ってきた。


「えっ!」

「えっ!」


と、ヒデユキとにーなが同時に言った。
しかし、二人の「えっ!」のニュアンスには微妙な違いがある。
にーなはえりかがまりりんに洗脳されてると思い込んでるので、
あぁ、わたしもとうとう年貢の納め時かぁ?と覚悟せざるを得なかった「えっ!」であり、
ヒデユキは単純に喜びの「えっ!」であった。
えりかはヒデユキに向かって、


「先ほど、店にさゆみから電話があって、ダンスレッスンが長引いているから、今日はお休みだそうです。なので、私が洗い場に入ります。よろしいでしょうか?」


と、言うとちらりとにーなの方を見た。
にーなは作り笑顔で対応するしかなかった。


「あっ、そうなんだ。」


と、ヒデユキはニヒルに対応しようとしたが、自然とにやけそうになり、


「じゃ、頼むわぁ。」


と、言うと、後ろを向いて調理に戻った。

しかし、その顔はにやけていた。
ヒデユキが後ろを向いている隙に、えりかはにーなの所へ行った。

にーなは、


「わぁ、来たぁ。」


とおびえるが、えりかが耳元で、


「大丈夫よ。」


と、言うと、ウインクをして、再び洗い場に戻って行った。
にーなはえりかが洗い場に戻っていくのをただ、呆然と見詰めていた。


「『大丈夫』ってどういうこと?」


にーなは混乱していた。

そして、ホールに目をやると、そこにはかなよが居て、にーなに向かって一礼をした。
さらに、にーなは混乱してしまった。


~~~~~~~~~


一方、ホールは静かにドラマが展開していた。
遅番のかなよが加わり、夕方のピークも過ぎた。
まりりんとかなよはお互いに動きを見ていた。
かなよはまりりんの正体を突き詰めたようだが、
まりりんがかなよの正体を突き止められなかった。


「こいつは何なんだ?」


かなよは平静を保ちながらも接客を続けていた。
そして、まりりんと真緒が仕事が終了した。
まりりんは急いで帰って行った。


「あれ?まりりん。用事でもあるのかな?」


真緒は着替えながら、まりりんを見送った。



今日は本屋のバイト。
で、本屋の給料が入ってきた。
それに、午後2時半までの仕事。

じゃ、姫路に行くでしょぉ!

目的は2つ欲しい本があった(地元では入手できなかったんだよね。)
あとは、タワレコへ。
姫路のガールズバンド「ザ・バニーズ」が11年ぶりに新アルバムを発売ということで、
しかも、メンバーに「ザ・ミルキィズ」のベリィちゃんが加入したのを知って、
これはぜひ買わねば。
なんて、
そして、本は駅内のブックスタジオで2冊、ジュンク堂で1冊購入。

そのあとに、タワレコへ。

残念ながら「ザ・バニーズ」は置いてない(なんでやぁ!)

と、そこに視聴機にあったガールズバンドと目があった。
僕のセンサーが察知する。
「これは好きな音楽だぞ。」

視聴機のヘッドホンをはめて再生ボタンを押す。
ソリッドなギターの音色にキュートな歌声。

初アルバムと卒業制作と題された再発のアルバムの2枚。
思い切って2枚買っちゃうかな。
そんな思い切りった性格じゃないので、
とりあえず、卒業制作の方を購入した。

彼女たちのバンド名は「SHISHAMO」
春まで女子高生だった軽音楽部のバンド。

日常的で等身大の彼女たちの詩に、
ちょい辛のしびれるビートが心地よい。
帰ってから、
彼女たちのYou Tubeチャンネルの動画を見て、
さらに好きになってしまった。
結局、買わなかった方のアルバムは、
セブンイレブンのネット通販で購入することにした。
(こういう展開多いんですよね。「石橋を叩いて渡って、また引き返す。」って感じね。苦笑)

「ザ・バニーズ」の方はアマゾンで購入。

この冬はこの2組のバンドに魂を救ってもらえそうだ。

今朝、いつものようにおかんの声がする。


「おきいぃよぉ~」


「はーい。」


と、返事はするものの布団と別れるのがつらくて、枕をぎゅっと抱きしめる。


しばらくして、自分に喝を入れて、起き上がる。


いつもと変わらぬ日常的な風景。


そして、出勤。


ロッカーにしまってある時計を見て驚く。


「9:00?」


この時計、7分ほど進んでいるのであるが、

俺の出勤時間は「10:00」

あぁ、時計の電池切れかぁ。

と、思いながら、念のために、

ジーンズのポケットに入れてある懐中時計を見て驚愕。


「9時…5分前」


まじか…。


1時間早く出勤したようだ。


このまま現場に入るのも手だけど、

前例を作ってしまうと、

今日の社員は仕事をしない奴らだから、

このまま、ずるずると時間外出勤の外壁を壊してしまうことになりかねない。

どうやら、そんなに忙しくなさそうだし。

ここは心を鬼にして、10時前までロッカー室で横になることにした。


ちょうど、読みかけの本もあったので、

この時間で読了した。


『天使のどーなつ/峰月皓』(メディアワークス文庫)


先月の新刊。

メディアワークス文庫は俺自身、力を入れている文庫。

最近はぼちぼち売れているのがうれしい限り。


知る人ぞ知るドーナツチェーン店「羽のドーナツ」

そこの開発部にドーナツのことにしか頭にない女の子が居る。

名まえは留衣。ある日、10周年の記念イベントを部署は違う同期の3人が担当することとなる。

そこに吸収合併の話が舞い込んでくる。

それを阻止するには、新しい定番メニューを登場させて10周年記念のイベントを成功させるしかない。

最初は敬遠しあった同期の3人たちが、ドーナツを通して友情を深めていく。

しかし、そうは甘くは無い。新定番作り。3人は新定番メニューを作ることができるのでしょうか?


ほのぼのと読めるのがいいですね。

帰りにコンビニで思わず、ドーナツを買いそうになりました。

やばいやばい。(苦笑)