10月1日 記念日 その7 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
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柴犬ハルがお伝えします

食文化の日。 
「世界の『食』を豊かにする」ことをコンセプトに、「食文化の開拓者」をスローガンとして掲げている、愛媛県今治市富田新港に本社を置く調味料メーカー、日本食研株式会社が制定。日付は、豊かな「食」を通じて幸福を提供し続けたい、との熱意から、自社の創業記念日、1971(昭和46)年10月1日を当てた。日本食研株式会社の本社には、「世界食文化博物館」も併設されている。日本食研株式会社は、業務用のタレの製造では国内シェア約40%で、トップの売上を誇り、焼肉店のみならず、牛丼、カツ丼、居酒屋チェーン等、飲食大手の味を支えている。家庭用では、食肉・鮮魚・青果の売り場に製品を置くことが多い。主力商品「晩餐館シリーズ」のテレビCMでは、エプロンをした牛のキャラクター「バンコ」が出演し、その毒舌(「焼肉焼いても家焼くな」)も相まって、強烈な印象を残したことで知られている。2009(平成21)年10月1日、日本食研株式会社は、持株会社に移行し、日本食研ホールディングス株式会社に社名を変更した。同時に、会社分割により、事業会社として営業部門である日本食研株式会社(新法人)、製造部門である日本食研製造株式会社を設立。開発部門、事務管理部門の業務は、日本食研ホールディングス株式会社が担当する為、純粋持株会社ではなく、事業持株会社である。日本食研ホールディングス株式会社は、愛媛県今治市富田新港に愛媛本社、千葉県印旛郡栄町矢口神明に千葉本社を置いており、日本食研製造株式会社は、愛媛県今治市富田新港に本社と、KO宮殿工場を置いている。KO宮殿工場は、ヨーロッパを代表するベルベデーレ宮殿(オーストリアの首都、ウィーンにあるバロック建築[建築そのものだけではなく、彫刻や絵画を含めた様々な芸術活動によって空間を構成し、複雑さや多様性を示すことを特徴とする、1590年代頃から盛んになった建築様式]の宮殿)をモチーフとして建設され、衛生的で環境に配慮した、最新鋭の調味料製造ラインが観覧できる。KO宮殿工場内に併設された「宮殿食文化博物館」では、中世ヨーロッパの宮廷食文化を紹介している。  
食物せんいの日。 
10月1日を「1001」と見立て、「せんい(ち)」と読む語呂合わせから、食品メーカー、及び飲料メーカー6社で構成される「食物せんいプロジェクト」が制定。現代人に不足し勝ちな食物繊維の摂取向上のきっかけの日とすることが目的。「食物せんいプロジェクト」は、アサヒ飲料株式会社、アサヒフードアンドヘルスケア株式会社(現在のアサヒグループ食品株式会社の前身の1つ)、敷島製パン株式会社、日本製粉株式会社、株式会社ロッテ、ロート製薬株式会社(製薬会社であるが、食品やサプリメントの製造も手掛けている)の6社が、共同で食物繊維入りの商品展開等を行なっている。食物繊維とは、人の消化酵素によって消化されない、食物に含まれている難消化性成分の総称である。その多くは、植物性、藻類性、菌類性食物の細胞壁を構成する成分で、化学的には炭水化物の内の多糖類であることが多い。従来は、消化されず役に立たないものとされてきたが、後に有用性が分かってきたため、日本人の食事摂取基準で摂取する目標量が設定されている。但し、定義から明らかなように栄養素ではない。食物繊維の効用として、脂質異常症予防、便秘予防、肥満予防、糖尿病予防、脂質代謝を調節して動脈硬化の予防、大腸癌の予防、その他腸内細菌によるビタミンB群の合成、食品中の毒性物質の排除促進等が確認された。長寿地区住民の高齢者の食物繊維摂取量と同一人の腸内細菌叢を分析することによって、食物繊維の摂取量が多いと、働き盛りの青壮年並みに有用菌(ビフィズス菌等)が優勢で、老人特有の有害菌(ウエルシュ菌等)は抑え込まれていることも実証されている。さらに、この有用菌は、腸内腐敗防止、免疫強化、腸内感染の防御、腸管運動の促進といった作用のあることが判明した。
トンカツの日。 
香川県三豊市豊中町に本社を置き、コロッケやメンチカツを始めとした、各種の冷凍食品の製造販売を手掛け、全国の量販店、コンビニエンスストア、外食産業等に流通させている加工食品メーカー、株式会社「味のちぬや」が制定。食欲の秋であり、スポーツの秋でもあるこの季節に、トンカツを食べて元気に、そして勝負に勝つ(カツ)ことを目指して頑張ってもらいたい、との思いが込められている。「10」と「1」で、トン(10、十)カツ(勝つ =1 番)の語呂合わせも。なお、株式会社「味のちぬや」は、馬鈴薯を使ったコロッケにおいて大きなシェアを誇り、メンチカツ、串カツ等、畜肉商品も販売している。業務用商品がメイン商材の会社であるため、一般消費者の知名度は低いが、 近年では、記念日マーケティング戦略等を行ない、知名度向上を目指している。トンカツの語源は、骨付き背肉を意味するフランス語のコートレット、或いはそこから派生した英語のカットレットと言われている。塩・胡椒で味付けをした子牛や羊肉の骨付きの切り身に、小麦粉・卵黄・パン粉から成る衣を付け、バターで焼いたものである。このコートレットが日本でカツレツと言われるようになった。外食店での発祥説として有力なものとして、1899(明治32)年に東京府東京市京橋区銀座(現在の東京都中央区銀座)の洋食店『煉瓦亭』が「豚肉のカツレツ」(「ポークカツレツ」)をメニューに載せたという話がある。それまでのカツレツと違い、牛肉でなく豚肉を使い、ソテー(炒め揚げ)ではなく天ぷらのように大量の油で揚げ(ディープ・フライ)、温野菜の代わりに生キャベツの千切りを添えて提供した。西洋人だけではなく、日本人の客に受入れられることを目論んで作ったという料理で、人気となった。1929(昭和4)年、東京府東京市下谷区下谷仲御徒町(現在の東京都台東区上野)の洋食店『ポンチ軒』が「とんかつ」を発売。一般的なカツレツの倍くらいある分厚さのカツを包丁で切分け、茶碗飯と漬け物と味噌汁で食べさせる、という和定食のスタイルで客に出して評判となり、これが全国に広まったとされる。トンカツは、さらに調理されて別の料理となったり、他の料理と組合わせられることも多い。カツカレー、カツ丼、カツサンド等はその代表的なもので、また、一口で食べられるような小さく切った素材を使ったものは一口カツと呼ばれ、軽食として食べられるようにこれを串に刺す場合と、素材を串に刺してから提供する串カツもあり、これは、豚カツ専門店以外に軽食店や露店でも供されている。地方料理も多く、兵庫県加古川市のかつめし、北海道根室市のエスカロップ、「名古屋めし」と呼ばれるものの1つで、中京圏で供する飲食店が多い味噌カツ、岡山市のトンカツラーメン、主に長崎市を中心としたトルコライス、福井県越前市(旧福井県武生市域)で販売されているボルガライス等があり、また、地元のブランド豚を使用する等、町おこしの一環としても利用されている。変わりカツとして、肉の中にチーズやニンニク等、様々な具を詰めた「はさみカツ」、薄切り肉を用いた「紙カツ」、同じく薄切り肉を重ね合せた「ミルフィーユかつ」等がある。1958(昭和33)年、神奈川県川崎市幸区堀川町に本社を置く、外食関連事業を運営する企業、和幸商事株式会社が運営するとんかつ店チェーン『とんかつ和幸』の第1号店が開店する。このとんかつ店チェーン『とんかつ和幸』による、カツの衣を湿らさない工夫として金網を利用したり、千切りキャベツや味噌汁をおかわり自由にする等、新たなサービス攻勢により、とんかつ専門店の間でも競争が激化するきっかけとなった。